一変した福島暮らし この怒り、描かなければ
原発事故前、私は1カ月のうち半分は埼玉の仕事場で、半分は6年前に引っ越した福島県天栄(てんえい)村の自宅で生活していました。天栄村は妻の両親が生まれたところで、自然が豊かで米も野菜もうまい。
ここでの生活を描いたのが、「赤旗」日曜版に2009年の1年間連載した「今日もいい天気」です。
それが原発事故で一変してしまいました。いまは、埼玉に一時的に自主避難している状況です。
福島に移るとき、「原発が多いね」「でも、離れているから大丈夫だよ」。こんな会話を夫婦で交わした覚えがあります。
私は長崎県生まれなので、放射能の恐ろしさは知っていたつもりです。
しかし、まさか原発で大事故が起きるとも、それがこれほどの被害を引き起こすとも、考えたことはありませんでした。いま思えば、原発に関心を払ってこなかったことがよくなかった。
事故後、私は多くのことを学びました。
一つは、原発政策自体がでたらめの集積だということです。やらせや情報操作で「安全」だと信じ込ませ、自治体にお金をばらまいて原発をつくってきた。
電力会社は、事故後も何の反省もなく、事故を収束させるすべもないのに、まだやりたいという。
政府も原発をやめると言いません。民主党には本当にがっかりしました。
被災者の悲惨な状況がこれだけ報道されているにもかかわらず、人の痛みがまったくわからないのでしょうか。農家の人たちの不安、子どもたちのことを思うと、腹が立ってなりません。
原発はなくすしかありません。





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