■作家・僧侶 瀬戸内寂聴さん 本当の怖さ知って、黙らず行動する時
すさまじい被害を出し続ける福島第1原子力発電所事故。原発をどうするか―は、いま日本の大きな課題です。日本共産党は「原発からの撤退」という一点で幅広い国民的共同を呼びかけています。そんな思いを集める新インタビューシリーズ。初回は、作家・僧侶の瀬戸内寂聴さんです。
すさまじい被害を出し続ける福島第1原子力発電所事故。原発をどうするか―は、いま日本の大きな課題です。日本共産党は「原発からの撤退」という一点で幅広い国民的共同を呼びかけています。そんな思いを集める新インタビューシリーズ。初回は、作家・僧侶の瀬戸内寂聴さんです。
死者40人を出した中国浙江省温州の高速鉄道事故から、1カ月になろうとしています。現場は今、事故などなかったように、高架上を高速列車が往来しています。事故原因調査などの政府報告は9月以降になる見込み。事故根絶への抜本策はまだ見えていません。
中学生や高校生に無料で勉強を教える「無料塾」。「塾に通う経済的な余裕がない」「学校の授業では気軽に質問ができない」...。そんな中高生たちに好評で、各地に広がっています。
被ばくには、体の外から放射線を浴びる「外部被ばく」と、体の中に取り込んだ放射性物質が出す放射線による「内部被ばく」があります。今回はヨウ素131に注目し、甲状腺がんとヨウ素剤の活用などについて考えます。
私は、敦賀原発(福井県)近くの女子大で4年ほど学長をやっていたことがあります。行ってすぐ、〝原発見せてくれ〟って言い、嫌がるのを強硬に見せてもらいました。そのとき、案内してくれる人に、何を聞いてもちゃんと説明できない。不気味なところに来たと恐ろしい思いがしたものです。
それで、いろいろと原発のことを勉強しました。そしたら、もし敦賀で事故が起きたら、京都も大阪も危ない。京都は80㌔圏内に入ってしまうということがよくわかりました。
今回の福島原発事故でも、政府は「安全だ」と、繰り返してきたけど、全然違う。人間の知識なんてたかが知れているんですよ。人間は放射能を無害化できる技術さえ、まだ開発できていないんです。
国民は、原発事故の危険性を本当に知らされてこなかった。
日本共産党の不破(哲三社研所長)さんや、吉井(英勝衆院議員)さんは、随分前から原発の危険性を訴えてきましたよね。政府や電力会社が聞く耳を持っていればと、本当に残念です。原発事故は人災です。戦争が人災と同じように。絶対許せません。
私たちは今からでも知らなきゃいけない。原発のこと、震災のこと。それから、黙っているんじゃなく、行動しなくてはいけない。でないと自分の意思は伝わりません。だから私は、9月の「脱原発」の集会(注)の呼びかけ人も引き受けさせていただきました。
日本の国民はおとなしすぎる。私は身を挺(てい)してでも原発に反対していきたいと思っています。
「原発ゼロ」というと、すぐ「電力が足りなくなる」という人がいる。でも、ちょっと前までは、いまみたいにクーラーをがんがん使わなかったでしょう。日本人は優秀で、きっと風力発電も太陽光発電もできます。少し節電して、努力すれば原発に頼らなくても、電気は足りますよ。
私は、大震災で犠牲になられた方々は、生き残っているものの代わりになってくれたと思っています。私たちは彼らのおかげで生きている。だから、亡くなった人の分までがんばって、大震災からの復興と、原発を止めることをやらなければいけないと思うんです。
鹿児島県の種子島と世界自然遺産で知られる屋久島に隣接する西之表市の無人島・馬毛島(まげしま)。日本政府はこの馬毛島に米軍戦闘機の訓練場を造ろうとしています。自然豊かな両島を訪ねました。
「友達のお別れ会に行くの。放射能で引っ越しするんだって」。千葉県流山市の小学生の会話です。流山市を含む千葉県の東葛地域は放射線量が局部的に高い"ホットスポット"とマスコミで報じられてきました。市民の運動と日本共産党市議団の奮闘で「放射能から子どもを守ろう」という輪が広がっています。
地元の大阪から、大震災に見舞われた東北へ、月1回、足を運びます。被災地の避難所で演奏するためです。ロックシンガーが、お年寄りも多い場所で歌うのは―。「古い流行り唄や民謡。『お富さん』や『夜霧よ今夜も有難う』あたりは、タイトルを言っただけで、オーッて、どよめきが起きたよ(笑い)」。被災した人たちが聴きたい曲を届けます。「音楽やっててよかったよ」