2023年9月22日(金)
宮城県議選 共産党伸ばし 県民の声通る県政へ
4病院再編・県営住宅全廃…
知事の暴走止める
来月13日告示
宮城県議選の告示(10月13日、22日投票)まで、あと3週間と迫りました。県民や当事者の声に耳を傾けず暴走を続ける村井嘉浩県政に不安と怒りの声が広がっています。村井県政と正面から一貫して対決してきた日本共産党の現有5議席を絶対確保し、議席増を勝ち取って県民の声が通る県政に変えられるかが焦点です。(支援の訴え)
![]() (写真)県に物価高騰とコロナ禍に関する緊急要望を提出する(左から)三浦、中嶋、天下、福島、ふなやま、大内、金田、藤原各氏=5日 |
国会解散を念頭に各党とも総選挙の前哨戦と位置付け、激しい党派間の争いになっています。定数59に80人近くが立候補を予定するかつてない大激戦です。
最大の争点
最大の争点となっているのが、4病院再編計画です。仙台市の地域医療支援病院・災害拠点病院でもある東北労災病院と仙台赤十字病院を、それぞれ市外に統合・移転させる計画です。急性期病床を削減する国の方針を先取りするものです。
病院をなくして地域医療を壊す計画に、患者や住民、町内会は「守る会」の発足や反対署名に立ち上がりました。日本共産党県議団(5人)は県民とともに署名運動や議会追及に尽力しています。
「知事選で公約に掲げたから」という理由で再編を強行しようとする村井知事に対して、知事が任命した県精神保健福祉審議会からも異論が相次いでいます。8月31日の審議会では知事が「審議会がどういう結論を出そうが私の結論は変わらない」と発言。自分の計画に「お墨付き」を与える役割しか求めていない独善的な姿勢をあらわにしました。
三浦一敏党県議団長が9月12日の代表質問で、知事発言を「知事が任命した審議会の存在そのものを否定するもの」と厳しく批判、計画撤回を求めました。
村井県政与党の自民、公明両党は“関係者の話を聞き丁寧に”と言い出しましたが、計画そのものには反対していません。
前述の審議会で村井知事は「私を止められるのは県議会だけ」と言い放ちました。「それなら議会の力関係を変えよう」と意気軒高なのが共産党県議予定候補です。2年前の計画発表時から議会内外で強く反対し続けてきた党県議団を大きくすることが、再編計画ストップの大きな力になる、とよびかけています。
2022年12月、知事は県営住宅の全廃方針を突如打ち出しました。老朽化と需要減を理由に、548棟、9048戸ある県営住宅を古い順に廃止するものです。
県民からは、入居者の声も聞かず「モノ」のように扱っていると怒りが噴出。党県議団は入居者たちと懇談を重ね、「大半が80~90歳代の単身世帯で転居は無謀」などの不安の声を議会に届け、撤回を迫っています。公営住宅の応募倍率は3・1倍で需要はあると県議会で明らかにし、民間賃貸住宅に入れない低所得者が多くいると実態を指摘。廃止でなく建て替えと補修を求めています。
民営化優先
![]() (写真)田村智子副委員長の街頭演説に耳を傾ける人たち=17日、仙台市太白区 |
県民との矛盾を深めている村井県政の根底には、国のお先棒を担ぐ民営化優先路線があります。仙台空港民営化(16年)、水道3事業民営化(22年)、広域防災拠点計画などを強引に進めてきました。
しかし、水道事業は民営化後に水質汚濁の重大事故が2回発生しています。
広域防災拠点計画は、仙台市宮城野区のJR貨物ターミナルを移転(移転先の整備も県負担)させて跡地に防災拠点を整備する巨大事業です。しかし計画は12年延期を続け、総事業費は295億円が324億円に膨らみ、今後も増加の見込みという県政最大級の大失策になっています。
村井知事は、「身を切る改革」と称して民営化を進める維新の会に「シンパ性を感じる」と発言しています。大阪府で公立病院の統廃合を進め、府営住宅を10年で1万戸廃止する計画の維新政治が宮城県政に加われば、暴走をさらに助長するのは必至です。
日本共産党県議団は、村井知事の暴政に「なんでも賛成」の自民、公明両党が支える県政の下でも、県民とともに声をあげ続けてきました。
ここ数年間、宿泊税導入や県立美術館移転など、県民の反対を押し切って強引に進められた施策を相次ぎ撤回に追い込みました。
公共の役割をことごとく後退させる県政の中でも、党県議団は切実な県民の声から始まった、県立高校へのエアコン設置やタブレット無料化、子ども医療費助成の拡充や私立高校の就学支援金補助などを実現してきました。
党県議団は、物価高騰やエネルギー代高騰に対して、9月5日に緊急要望を県に提出。県民の暮らしと安全を守るため、1兆円にもなる東北最大の財政力を生かした財源を示しながら、学校給食無償化や医療・福祉・教育機関・光熱費の補助、LPガス料金への補助、女川原発再稼働と福島第1原発汚染水(アルプス処理水)の海洋放出ストップなどを要求しています。
予定候補者と支部・後援会は、各党・各予定候補が大激突する選挙戦に必ず勝ち抜くために、宣伝、対話・支持拡大に全力をあげています。
17日に仙台市内で行われた党街頭演説で田村智子副委員長の訴えに拍手をしていた女性(82)は「村井知事は県民の暮らしに目を向けない。県民目線なのは共産党です。頑張ってほしい」と期待を寄せました。
仙台市青葉区(定数7) | 金田もとる(63)=現= |
仙台市宮城野区(定数4) | 大内真理(45)=現= |
仙台市若林区(定数3) | 福島かずえ(62)=現= |
仙台市太白区(定数5) | ふなやま由美(55)=新= |
仙台市泉区(定数5) | 中嶋れん(70)=元= |
石巻・牡鹿(定数4、1減) | 三浦一敏(73)=現= |
塩釜(定数2) | 天下みゆき(67)=現= |
多賀城・七ケ浜(定数2) | 藤原ますえい(67)=新= |
(前回当選5) |