■≪会いたくて≫ 俳優・片桐はいりさんに聞く■
一人芝居「スプーンフェイス・スタインバーグ」に出演する片桐さん。「一人芝居って一人じゃないんですよ。だってお客さまがいるんだから」と歯切れよく話します。自身の介護の経験や、映画好きが高じて地元の映画館で「もぎり」をやっていたことにも触れています。(紙面を見る 2月5日)
■≪シリーズ 学問はおもしろい≫ 信州大学農学部教授・松島憲一さんに聞く■
遺伝学の観点から植物の特性を解明する「遺伝育種学」。松島さんの研究室では、ソバやトウガラシを中心とした伝統野菜の品種改良を手がけるなどして、地元長野県の地域農業と食品産業の活性化を目指しています。(紙面を見る 2月12日)
■≪金曜名作館≫ 詩人・小説家・作詞家 サトウハチロー生誕120年・没後50年■
数多くの歌謡曲や童謡の作詞で知られるサトウハチロー。その作詞風景をたどり、サトウの詩の魅力に迫ります。音楽評論家の松村洋さんの執筆。(紙面を見る 2月16日)
■≪シリーズ 現代の視点≫翻訳家・平野卿子(きょうこ)さんに聞く 西洋語通じて見る日本語■
ドイツ語の翻訳をするうちに、関心がドイツ語から日本語や日本社会に移っていったと言います。西洋語との比較から見えてくる日本語の特性を解説し、性差別が埋め込まれた言葉との向き合い方を提言します。(紙面を見る 2月19日)
■小林多喜二没後91年に 城西大学語学教育センター准教授・神村和美さんの寄稿■
「蟹工船」「一九二八年三月十五日」「党生活者」などで知られるプロレタリア作家・小林多喜二。2月20日に、特高警察に虐殺されて91年になります。20歳の頃の多喜二の真摯な行動にも触れながら、彼の真実を語り伝える大切さを説きます。(紙面を見る 2月20日)
■《金曜名作館》 高浜虚子生誕150周年 青木亮人(まこと)・愛媛大学教授■
近代俳句を代表する俳人、高浜虚子。今年は生誕150周年にあたります。近現代俳句研究が専門の青木教授は、虚子が戦後に述べた「俳諧は世の辛酸を舐(な)むる人の為に存在してゐる」との言葉を紹介し、「この世で人が暮らすことの意味を確かに知る俳人だった」と評します。(紙面を見る 2月23日)
■≪会いたくて≫ 作家・九段理江さんに聞く■
『東京都同情塔』で第170回芥川賞を受賞した九段さん。言葉と現実と人間の関係を物語にしました。〝正しさ〟による言葉の検閲と実体隠しのカタカナ語が横行し、生成AIが席巻する近未来の日本の姿を描きます。(紙面を見る 2月26日)
■2月の読書欄
4日付
≪本と人と≫松尾龍之介さんに聞く 『風船ことはじめ』松尾龍之介さん
≪書評≫( )内は評者
坂井希著『あなたと学ぶジェンダー平等』(ツルシカズヒコ)/高橋徹著『「オウム死刑囚 父の手記」と国家権力』(長塚洋)/樋口智巳著『映画館を再生します。 小倉昭和館、火災から復活までの477日』(藤井克郎)/大江健三郎著『親密な手紙』(小森陽一)
≪書架散策≫高橋和巳著『孤立無援の思想』 筆者=遠藤彰子(あきこ)
11日付
≪書評≫
大門正克ほか著『「生存」の歴史をつなぐ 震災10年、「記憶のまち」と「新たなまち」の交差から』(井上博夫)/伊藤宣広著『ケインズ 危機の時代の実践家』(萩原伸次郎)
≪エンターテインメント≫西村健著『不死鳥』 筆者=南陀楼綾繁
18日付
≪本と話題≫志位和夫著『若者タウンミーティング』 筆者=坂井希
≪書評≫南塚信吾ほか著 『軍事力で平和は守れるのか 歴史から考える』(猿田佐世)/小玉祥子著『艶(つや)やかに 尾上菊五郎 聞き書き』(横溝幸子)/半田滋著『台湾侵攻に巻き込まれる日本』(吉田敏浩)/絲山(いとやま)秋子著『神と黒蟹(くろかに)県』(谷川電話)
≪サイエンス≫原田浩二編著『これでわかるPFAS汚染 暮らしに侵入した「永遠の化学物質」』 筆者=松橋隆司
25日付
≪本と人と≫ 作家・額賀澪(ぬかが・みお)さんに聞く 『タスキ彼方』を出版
陸上競技を題材にした作品を複数発表してきた額賀さん。最新作『タスキ彼方』は、約80年前に行われた戦時下の箱根駅伝と現代の箱根駅伝が交錯する物語です。コロナ禍での東京オリンピックなどを通じ、「スポーツは社会とともにある」ことを強く感じていると話します。(紙面を見る 2月25日)
≪書評≫田岡俊次著『台湾有事 日本の選択』(前泊博盛)/二宮厚美著『人間発達の福祉国家論』(竹内章郎)/川野芽生(めぐみ)著『Blue』(堀田季何〈きか〉)
≪時代小説≫馳星周(はせ・せいしゅう)著『北辰の門』 筆者=清原康正