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たび・つり

多彩に旅案内

2月。埼玉・久喜市の「静御前の墓所」。長野・上田市の無言館。名古屋市・有松。三重・亀山市


好評です毎週水曜日の「つり」

3月は、愛媛・今治沖のカサゴ、北海道・石狩新港のニシン、大分・豊後水道のカワハギ、千葉・九十九里釣りセンターのマダイを予定


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<2月 ツルシのぶらり探訪 長野・上田市/「無言館」を訪ねて 戦没画学生遺作の"声"(記事を読む)>

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 2月の旅から紹介です。1日付は埼玉・久喜市にある「静御前の墓所」を探訪。足利政氏館跡などの歴史スポットを巡りました。
 8日付は長野・上田市の戦没画学生慰霊美術館・無言館を訪ねます。浅間山や千曲川を望む地で、戦没画学生に思いをはせました。
15日付は名古屋市・有松を歩きます。藍染め「有松絞り」で知られる地区で、江戸時代から残る風情ある町並みを満喫しました。
29日付のおいしい旅は三重・亀山市です。交通の要衝・亀山で、名物の甘味からトラック運転手たちの鉄板焼き肉まで、宿場のグルメ今昔をいただきました。

<1月 たび/一期一湯/群馬・伊香保温泉/気持ち新た 365段の石段街(記事を読む)>


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 釣りが大好きな赤旗応援団による釣行記を、日刊紙の水曜付と、日曜版に月1回掲載します。日刊紙では3月は愛媛・今治沖のカサゴ、北海道・石狩新港のニシン、大分・豊後水道のカワハギ、千葉・九十九里釣りセンターのマダイ、を予定しております。
日曜版では、イラスト付きエッセイ「森越ハムの全力ゆる釣り日記」(毎月第4週)が好評連載中です。

  <2月 つり ブリ 神奈川 茅ケ崎沖/大物を狙い泳がせ選択 6.3キロ 途中抵抗強く(記事を読む)>

<1月 つり アジ 京都・舞鶴・白杉波止場/寒く感じる我慢の釣り/2時間ほどで42尾(記事を読む)>

釣りたよりは「赤旗」日刊紙の地方版に掲載しています。


◎ツルシのぶらり探訪 長野・上田市/「無言館」を訪ねて 戦没画学生遺作の"声"

無言館.jpg 長野県上田市の郊外、浅間山や千曲(ちくま)川を遠くに望む山王山公園の一角に、戦没画学生慰霊美術館・無言館があります。
 第二展示館を含む館内には、アジア太平洋戦争で戦死した画学生130人の約170点の遺作、遺品が展示されています。
 無言館開設のきっかけは、1990年代半ばに、洋画家・野見山暁治(のみやま・ぎょうじ=1920~2023年)さんが、館主の窪島誠一郎さんにポツリと漏らしたひと言です。「戦死した仲間の絵がこの世から消えていくのが寂しい」
 早世した画家の素描を展示する信濃デッサン館(現・残照館、上田市)を開設していた窪島さんが動きます。全国の戦没画学生の遺族を訪ね、遺作を寄贈してもらい、開館にこぎつけたのは1997年5月です。
 日高安典さんは鹿児島県の種子島生まれ、東京美術学校(現・東京芸術大学)を繰り上げ卒業し、フィリピン・ルソン島で戦死、享年27歳でした。恋人をモデルにした油彩画「裸婦」のすっと立った女性のなんと生き生きとしていることか。日高さんは出征直前までこの絵を描き続け、「必ず生きて帰り、続きを描くから」と恋人に言い残しました。
 東京の日本橋に生まれ、父は一流の友禅染職人だった太田章さん。東京美術学校を繰り上げ卒業し、出征先の満州(中国東北地方)で戦病死、享年23歳。水彩画「和子の像」は、18歳の妹・和子さんが浴衣姿でしゃがんでいる、みずみずしい色調の絵です。妹を見つめる兄の優しさ、兄を慕う妹の初々しさに目を見張ります。無言館に寄贈するまで、和子さんはこの絵を半世紀にわたり、自室に飾っていました。
 遺品ケースの中には画材、美校時代や戦地で撮られた写真、家族に宛てたはがきなどが展示されています。はがきに添えてある絵は、つかの間の休憩時間を楽しんでいるのか、どれも線が伸び伸びしています。だからこそ、戦争の実相が伝わります。来館者は絵や遺品を無言で見つめるしかありません。
 窪島さんが話します。「志半ばで戦地にもっていかれた彼らの絵は、たとえ未熟であっても、コーラスのように集まりそろうと、異様な声が聞こえるような気がします。一人のコレクターだった私が収集したことで、彼らの画家としての尊厳もぎりぎり守られたと思います」
 政治的スローガンの「反戦平和」だけでは伝わらない、重いメッセージを受け取る旅になりました。
 ツルシカズヒコ

【交通】無言館へは、別所線塩田町駅からタクシーで10分。4月~11月は別所線下之郷駅からシャトルバスあり
【問い合わせ】
 無言館 電話0268(37)1650 火曜休館
※無言館・成人式参加申し込み 電話0268(39)7007
(2月8日付)


◎たび/一期一湯/群馬・伊香保温泉/気持ち新た 365段の石段街

伊香保MAP.jpg 2024年、年男の筆者が訪ねたのは群馬県渋川市の伊香保温泉。古くから草津温泉とともに湯治客でにぎわってきた「上州の名湯」です。
 伊香保の名物といえば石段街。石段を挟んでお土産屋さんや射的場などが並び、レトロな湯の街情緒を醸し出しています。石段が整備されたのは戦国時代のことで、長篠の合戦(1575年)で織田・徳川連合軍に敗れた武田勝頼が、負傷者を温泉で癒やすために真田昌幸に命じてつくらせた、と伝わります。
 石段は全部で365段。一年を振り返りつつ、新年に向けて気持ちを新たにするのにふさわしい数です。
 石段街の半分くらいまでくると、ガラスの小窓が目に入りました。なかをのぞくと石段の地下を、温泉が勢いよく流れていくではありませんか! 宿泊した宿のご主人いわく、「あれは小満口といって、源泉を各旅館に効率よく配湯するしくみです」。
 江戸時代には、石段街に沿って立つ旅館に引湯権が与えられ、名主や関所の役人を順番に務めました。そのうちの12軒はそれぞれ十二支の屋号をもち、今も旅館のあった場所には、十二支をかたどったプレートが埋め込まれています。年男の筆者は「辰」のプレートを発見。思わず手を合わせ、「2024年は竜のごとく飛躍の年になりますように」と欲張りなお願いをしてしまいました。
 石段街の最上部には伊香保神社が鎮座しています。山々を望む爽快な景色を前に、365段を踏破した達成感を覚えますが、実は温泉好きにとってのゴールはこの先にあります。神社から5分ほど歩いた場所にある伊香保露天風呂です。
 伊香保には2種類の源泉があります。一つは石段街を伝って配湯される「黄金の湯」で、鉄分を豊富に含むため、茶褐色に濁ります。もう一つは、近年になって湧き出した「白銀の湯」。無色透明のやさしい肌触りが特徴です。
 伊香保露天風呂は、黄金の湯の湯元の近くにある日帰り温泉で、敷地内では源泉が湧き出す様子を見学することもできます。
 男女別の露天風呂は洗い場もない、野趣あふれるもの。熱めとぬるめに分けられた二つの湯船には、黄金の湯がかけ流しにされています。湯元から近いためか、湯もフレッシュに感じられます。
 縁起がよさそうな黄金色の湯にゆっくりつかっていると、2024年が実り多い年になりそうな予感に心が弾みました。
 高橋一喜

【交通】伊香保温泉へは、JR上越線・吾妻線渋川駅からバスで約25分。車は、関越自動車道渋川伊香保ICから約20分
【問い合わせ】渋川伊香保温泉観光協会℡0279(72)3151
(1月1日付)


◎つり ブリ 神奈川 茅ケ崎沖/大物を狙い泳がせ選択/6.3キロ 途中抵抗強く

釣果のブリと筆者.jpg 1月17日、茅ケ崎市茅ケ崎港から今回初挑戦のブリ釣りに行きました。ちなみにブリは出世魚で関東ではワカシ→イナダ→ワラサ→ブリと大きくなるにつれ名前が変わります。サイズに関しては決まりがないようで、個人的には80センチ以上かつ6キログラム以上がブリだと思います。

 さて、当日は乗船者3人で午前6時に茅ケ崎港を出船しました。今回の釣り方は、落とし込みか泳がせのどちらでも良いということでしたが、私は大物狙いで後者の釣り方を選択しました。航程20分の江の島沖水深120メートルで、タナはつりmap.jpg80メートルから底までとアナウンスがありました。ピンクのフラッシャーサビキに150号のオモリを付け、エサになるサバを釣ります。サバは仕掛けが落ちていくときに食ってくるので、指示ダナに到達した所からゆっくり落としていきます。アタリが無ければ、また指示ダナ上限まで高速で巻き上げ、ゆっくり落とす、の繰り返しです。

 エサのサバ釣りは暗いうちが勝負で目標は15尾です。しかし、食いが渋く、3投目にやっと30センチのマサバが釣れました。その後、1時間くらいかけてようやくマサバが10尾とオアカムロアジ5尾が釣れました。

 エサが確保できたので、泳がせ仕掛けに変更します。タナは底から5メートルで、置きサオでアタリを待ちます。後ろの常連さんに丸々と太った7・1キログラムのブリが上がりました。がぜんやる気が出ましたが、ベイト反応がなくなり、二宮沖に移動です。

 周りにはマアジ狙いの船が数隻います。タナを取りなおすと、サオ先にフワフワと小さなアタリがあり、その後一気に走り出しました。ドラグを締めアワセを入れると、すごい引きで、サオが曲がりました。念のためもう一度アワセを入れ電動で巻き始めました。途中何回も抵抗されましたが、ハリスは16号だったので、かなり強引にやりとりし、船長の差し出したタモに収まりました。

 孫バリがブリの上アゴにがっちりと掛かっていて検量すると6・3キログラムでした。クーラーボックスに入らなかったので尾を切り、ボックス内で血抜きしました。その後はアタリがなく、午後1時に納竿(のうかん)しました。結果は3人で船中2尾でした。

 下船後の検量では5・8キログラムでした。ブリかワラサかぎりぎりのところです。ブリは帰宅後、冷蔵庫で2日間寝かせて刺し身としゃぶしゃぶ、頭は塩焼きにしました。脂が乗っていて大変おいしかったです。エサの残りのマサバとオアカムロアジも干物にしましたが、脂が乗っており、もっと釣っておけばよかったと後悔しました。
東京・門脇啓之
(2月21日付)


◎つり アジ 京都・舞鶴・白杉波止場/寒く感じる我慢の釣り/2時間ほどで42尾

釣果のアジ.jpg 昨年12月20日午後2時に、舞鶴市舞鶴湾の白杉波止場に到着。あいにくの小雨模様の天候のためか、波止にいた釣り人は1人でした。しかもいつもの場所には誰もいません。駐車場の管理人に500円の駐車料金を払い、今日は誰かアジを釣っておられたか尋ねると、1人の方が3尾釣れていたようでした。アジはまだいるようだと少し安心しました。

 12月に入り、3回目のアジ狙いの釣りですが、午前よりこの時間帯の方が実績もあり、場所もいつもの波止の先端の水深15メートルほどある場所としました。数年前よりサゴシが湾内に生息するようになり、アジや小魚を追って捕食するようになりました。サゴシがいて小魚が跳びはねる状態の日は、アジがいなくなる場合がありますが、この日は跳びはねていません。水温が下がると、アジは外海の深いところに移動するといわれており、今日もまだ湾内に残っていてくれよと、期待と少し焦る気持ちでサビキ仕掛けを準備しました。

アジMAP.jpg 第1投を底に落として、シャクってマキエをして少し待ちました。途端にサオを引っ張り込むアタリがきて、巻き上げると、23センチほどのアジが掛かっていました。すぐにマキエを入れてまた仕掛けを投入すると、底に着いた途端にサオを引っ張り込むアタリがきました。巻き上げると同サイズのアジが掛かりました。その後も同様な、まさに入れ食い状態になりました。1度に2尾掛かって重たく感じる時もあり、今日はどうなっているんだろうかと思うほど釣れ続きました。

 1時間ほどして、巻き上げる際に波止の中に逃げようとしてサビキがカキがら等に引っ掛かり、切れてしまいました。その後、2回サビキを失い、午後4時に終了しました。

 ここの波止は橋のようになっており、内海と外海が底の方でつながっています。サビキ仕掛けさえあれば、この日はまだ釣れたでしょう。4時までの2時間ほどで22~25センチのアジが42尾釣れました。釣り具店の話では、湾内のイカダでのアジの釣果は数が少なくなってきているようです。ここの波止のアジ釣りも、これから気温が下がれば少なくなっていくと思われます。

 この日は小雨模様からやんで曇りになりましたが、風も強く吹く時があり、寒く感じられ、我慢の釣りになりましたが、時期的にラッキーだったのかもしれません。

 帰宅してから、処理するのが大変で、2時間ほどかかりました。焼き物、フライ、刺し身用、開いて塩干し・みりん干し用にして干した後、冷凍保存にしました。
 京都・イトウ
(1月31日付)

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