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2022年1月3日(月)

“気候時計を渋谷に”

温暖化に危機感 若者運動

 「Climate Clock(クライメートクロック=気候時計)を渋谷に置きたい!」

 産業革命前と比べて地球の平均気温上昇を「1・5度以下」に抑えるためのタイムリミットを示す時計を東京都渋谷区に置くために、ネット上で資金を集めている若者たちがいます。

 気候危機の影響を最小化するために、平均気温の上昇を1・5度に抑える必要があります。全世界で今のペースのまま二酸化炭素(CO2)排出が続いた場合、タイムリミットは7・5年だといいます。

 「多くの人が気候変動を当たり前に感じられるカルチャーをつくりたい」と話す大学2年生(20)。日本の気候変動対策に新しい変化をもたらすために、昨年11月に設立した団体「a(n)action」(アナクション)で活動する4人のメンバーのうちの1人です。

 「一日に何度も見れば意識も変わる」と、小型(縦23センチ、横63センチ)の気候時計を同区内の文化施設や商店街など、目につく箇所に多く設置することを目指しています。

ポップに伝え意識変革

資金も市民の手で

 気候時計にはQRコードを付け、スマホで読み取ると特設ページにアクセスできます。そこからワンクリックで「日本政府にさらなる気候変動対策を求める宣言」を行ってもらい、賛同数が1万集まるたびに同団体から環境省に通知をするといいます。

 岸田文雄政権の気候変動への姿勢について、「FFF(未来のための金曜日)の若者が英グラスゴーで行われた国連気候変動枠組み条約第26回締約国会議(COP26)の会場で岸田首相に手紙を渡そうとしたが受け取ってくれなかった」と指摘。「『国民の声を聞く』と言いながら聞いていない。世界の気候変動対策の流れから逆行している」と批判しました。

 大企業に頼ることなくネット上で資金を集めているのは、「資金集めの段階から多くの人を巻き込むことで、一人ひとりの市民の手で気候変動への意識を変えていくプロジェクトにできるから」と意義を話します。

 「気候変動にはいろんなアプローチの仕方があると思う。特に若い世代に向けて、私たちはポップに伝えていきたい」

 (津久井佑希)


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