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2021年9月16日(木)

主張

「暴力革命」発言

デマ重ねた不当な攻撃許すな

 加藤勝信官房長官が14日の記者会見で、日本共産党に対して「暴力革命の方針に変更はない」などと事実無根のデマ攻撃を行いました。先週末放送のTBS番組「ひるおび!」で八代英輝弁護士が同様のデマ発言をして幅広い人たちから厳しい批判を浴びています。それに続いて菅義偉内閣の要役とされる官房長官がデマ発言をしたことは極めて重大です。日本共産党は、「暴力革命」なるものを党の正規の方針にしたことはただの一度もありません。事実をゆがめた妄言は絶対に許されません。

成り立つ余地は全くない

 加藤氏は、「政府としては日本共産党のいわゆる『敵の出方』論に立った暴力革命の方針に変更はないと認識している」と述べました。全く根拠のないデマです。

 日本共産党は、社会を変える道筋にかかわり、過去の一時期に「敵の出方」論という説明をしましたが、その内容は、どんな場合でも平和的・合法的に社会変革の事業を進めるという一貫した立場を明らかにしたものです。「敵の出方」論を悪用し、「暴力革命」の方針などという攻撃は成り立ちません。

 志位和夫委員長は党創立99周年記念講演会(8月)で「『敵の出方』という表現だけをとらえて、日本共産党が、あたかも平和的方針と非平和的方針という二つの方針をもっていて、相手の出方によっては非平和的方針をとるかのような、ねじ曲げた悪宣伝に使われるということで、この表現は、2004年の綱領改定後は使わないことにしています」と表明し、第3回中央委員会総会(8日)は、同表現を廃棄することを全会一致で決定しました。これらを無視し公党に対してデマにデマを重ねる加藤氏の発言は到底容認できません。

 八代弁護士の「共産党はまだ暴力的な革命を党の要綱として廃止していない」(10日)という発言も極めて悪質です。日本共産党綱領にはどこにも「暴力的な革命」と書かれていません。批判を浴びた同氏は13日の番組で「私の認識は閣議決定された政府見解に基づいたもの」と居直りました。

 その閣議決定(安倍晋三内閣時の16年3月)などはデマです。公安調査庁は70年近く共産党を調査しましたが、「暴力革命の党」の証拠は何一つ発見できません。ないものはいくら探しても出るはずがありません。日本共産党が「暴力革命」と無縁であることは歴史の事実で決着がついています。

 八代氏の妄言は、市民と野党の共闘を報じる中で行われました。日本共産党だけでなく共闘に参加している人たち全体に対する共闘破壊を狙った攻撃です。それは進展する市民と野党の共闘への政権側の危機感の反映です。野党共闘の一層の前進のためにも、デマを打ち破らなければなりません。

民主主義を守るために

 自分の気に入らない相手をデマやフェイクで攻撃することは民主主義社会では決して許されません。加藤氏、八代氏のデマ発言に対して幅広い市民、各界の識者、立憲民主党や社民党の政治家などから批判が次々と上がっています。立場を超えて「反共イデオロギーが日本政治をダメにする」(ニューズウィーク日本版、14日配信)という指摘もでています。民主主義を守り、日本の政治を立ち直らせるためにも、デマとウソを通用させないことが不可欠です。


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