2024年11月5日(火)
長崎「9条の碑」模型初披露
伊藤千尋氏を迎えキックオフ集会
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来年の被爆80年に向け、長崎市の平和公園に「9条の碑」を建設しようと活動している、被爆者らでつくる「9条の碑建立委員会」は3日、国際ジャーナリストの伊藤千尋氏を迎え、同市でキックオフ集会を開き、80人が参加。講演に先立ち、「9条の碑」の模型が初披露されました。
記念碑は御影石で地球を表した球を九つの手のひらが支えており、その下の台座の正面にステンレス板が埋め込まれ、憲法9条の条文と英訳が刻まれる予定です。デザインは被爆の歴史を持つ長崎県立長崎工業高校の生徒2人の作品を基にしています。
長崎被災協監事で建立委員会責任者の長野靖男さんは「記念碑の制作に向け、12月から毎月3日に街頭で募金活動をする予定です。今後、参加してくれるボランティアスタッフを募集していきたい」とのべました。
世界82カ国を取材で回ったという伊藤氏は、「憲法9条こそ憎しみの連鎖を断つ鍵であり、9条の精神で世界をリードしていくのが日本の役割」だと訴えました。
また、スペインのカナリア諸島テルデ市には「ヒロシマ・ナガサキ広場」がつくられ、スペイン語の9条の碑が掲げられていることを紹介。日本には9条の碑が41あると語り、「他の記念碑と違い9条の碑は過去ではなく現在と未来を向いている。平和の世界をつくる。これが9条の碑の意味」だと力を込めました。