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2024年8月13日(火)

きょうの潮流

 すさまじい衝撃音とともに、噴きあがる火柱。あたりは黒煙と異臭につつまれ、悲鳴と怒号が飛び交った―。当時、現場にいた学生たちの証言です▼2004年8月13日の昼でした。普天間基地に隣接する沖縄国際大学に米軍ヘリが墜落し炎上。破片は付近の住宅密集地にも飛び散り直撃された家も。「恐れていたことが起きてしまった」。そんな思いで駆けつけたと、本紙記者▼事故直後から現場は米軍によって封鎖され、消防や警察の立ち入りも拒否。あわや大惨事も外から見守るだけの異常な光景でした。当時の学長も米軍兵士に阻まれ被害状況の確認さえできず、「こんなばかげたことがあるか」と声を荒らげて抗議しました▼米軍は墜落の機体とともに構内の樹木も勝手に伐採して持ち去り、土も掘り返しました。放射能による環境汚染の証拠を隠すように。沖縄の大学が米軍に占領された日は、この国の主権が著しく侵害されていることを改めて示しました▼事故からきょうで20年。基地あるがゆえの危険と、米軍の専横を容認する日米地位協定の屈辱は、いまも続いています。普天間基地周辺の住民アンケートでは「軍用機が上空を飛ぶことに不安がある」との回答が97%を占めました。日本の空をわが物顔で飛び回って被害を与えることも、米兵による性暴力も後を絶ちません▼「植民地そのものの状況で起こったと言わざるを得ない」。沖縄県民大集会でこみ上げた怒りの声です。米軍と日本政府の横暴にわれわれは抗(あらが)い続けると。


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