2024年5月11日(土)
米軍降下訓練中止を
デニー知事が防衛相に要請
沖縄県の玉城デニー知事は10日、防衛省で木原稔防衛相と会談し、米軍嘉手納基地(同県嘉手納町など)で米空軍が5カ月連続で実施しているパラシュート降下訓練を中止し、県外や国外での実施を米側に求めるよう要請しました。
木原氏は「沖縄の基地負担軽減は岸田政権の最重要課題の一つだ」と述べましたが、デニー知事によれば、同席した防衛省幹部は降下訓練の必要性を強調した上で「防衛省として県外実施を米側に働きかける考えはない」と発言しました。
デニー知事は記者団に「住宅地に近い場所での訓練は非常に危険を伴う。住民の安全を守る立場から、安全な場所で行っていただきたいと求め続けたい」と強調しました。
1996年12月の沖縄に関する日米特別行動委員会(SACO)合意に基づき、米軍のパラシュート降下訓練は読谷補助飛行場(同県読谷村)から伊江島補助飛行場(同県伊江村)に移転。しかし、米側は伊江島の滑走路が劣化し、機体の離着陸に適さないとして、当面嘉手納での降下訓練を継続する意向を示しています。日米合意にさえ反した米軍の横暴が野放しにされています。