しんぶん赤旗

お問い合わせ

日本共産党

赤旗電子版の購読はこちら 赤旗電子版の購読はこちら
このエントリーをはてなブックマークに追加

2024年4月23日(火)

きょうの潮流

 この季節になると口ずさみたくなる歌があります。〽五月の若者が 五月の娘に赤い花ささげる 五月の花…▼学生時代にキャンパスで耳にした女性コーラス。ゆるやかなメロディーとみずみずしい歌詞に、初夏の到来を感じたものです。歌集を見ると、作詞作曲が峯陽(みね・よう)と▼50年代、東大音感合唱研究会に参加しうたごえ運動を主宰する井上頼豊、関忠亮らに師事。後年「おばけなんてないさ」など子ども、幼児向けの作詞・作曲で知られ、NHK「みんなのうた」で30曲以上も放送されるほどに▼この峯さんが、全国老地連(全国老後保障地域団体連絡会)の名称で知られる、たたかう高齢者運動のリーダーを担った上坪陽(かみつぼ・ひかり)さんだったとは。訃報記事を目にした筆者にとって、二重の驚きでした▼その活躍がひときわ輝いたのが、2008年4月に強行実施された、75歳以上の高齢者を差別する後期高齢者医療制度の廃止・中止を求める運動でした。同年5月14日、降りしきる雨の中、600人を超す高齢者が厚労省包囲行動。「雨が降ろうが、風が吹こうが、今日の天気よりいまの政治の方がもっと悪い」。酷寒の年末、48時間の怒りの厚労省前座り込みでも「かけがえのない命と人生を守れ」と▼運動に寄せる思いは日本高齢期運動連絡会のニュースに紹介された、第1回全国高齢者大会愛唱歌への上坪さんの応募作品にくっきりと。「長生きして良かったと だれもがいえる明日をめざして 歩きましょう あなたとともに…なかまとともに」


pageup