2024年4月21日(日)
不登校 心の傷ケアを
共産党政策委など学習会
広木名誉教授招き
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日本共産党政策委員会、子どもの権利委員会、文教委員会は衆院第1議員会館で19日、神戸大学の広木克行名誉教授を招いて不登校問題を考える学習会を開催しました。
広木氏は、長年の研究と相談活動をふまえ、「不登校を子どもの心の傷として直視する。そうするとさまざまなことが見えてくる」と強調。不登校だからと、すぐ種々の「学びの機会」を示し選択を促す国の対応を「ボタンのかけちがえ」と指摘しました。
事後対応として「学校に行きたくないという声を真摯(しんし)に受け止め、心の傷をケアし、十分な休養を保障すること」を強調。「初期は苦悩が深い分、慎重な対応が必要」とし、最初に相談する教員やスクール・カウンセラーの特別な重要性、親が「大丈夫」のサインを出せる大切さを語りました。
さらに広木氏は、心の傷は幼児期からの受験競争の激化などで生じているとし、「不登校を生まない教育を模索する」ことの重要性を強調しました。
子どもの意見表明権を尊重する学校、テスト中心を改め個人尊重のクラスづくりが必要とし、そのために少人数学級と教員の増員が不可欠と述べました。
さらに「子どもを評価する前に、心の理解が大切」と話し、「さまざまな場面ででてくる子どもの言葉を宝物のように大切にする」教育を強調しました。
意見交換では、子どもの休養の場として広木氏が「家庭が大事。同時に国も認める『校内別室』をつくるのは有効。調子が悪いと感じる子どもたちがいつでも学校内で安心して休め、親の負担も少ない」と語りました。
さらに、親の支援にとって、「私だけじゃないんだ」と安心できる「親の会」の活動の重要性が話し合われました。
学習会には子どもの権利委員会責任者の吉良よし子参院議員が参加し、冒頭にあいさつしました。