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2024年4月11日(木)

火災事故想定せず作業

大阪万博爆発事故 「協会」が回答

 来年4月から大阪市の人工島・夢洲(ゆめしま)で開催予定の大阪・関西万博の会場建設現場で先月28日、可燃性ガスによる爆発事故が起きた問題で、現場の建物にいた作業員は4人で、作業による火災の恐れは想定できていなかったことがわかりました。日本国際博覧会協会(万博協会)が10日までに回答しました。

 爆発が起きた夢洲1区は現役の廃棄物の処分場で可燃性のメタンガスが発生し続けています。協会によると、爆発は、屋外イベント広場東側で建設中のトイレ1階で溶接作業中に発生した火花が、床と地面の間にあるトイレに必要な上下水管を敷設するための空間(配管ピット)にたまった可燃性ガスに引火したことにより発生。コンクリートの床など面積で約100平方メートルが破損しました。作業員作業位置から爆発地点までは、一定の距離(高低差)があったため人的被害はなかったとしています。

 可燃性ガスの発生は認識していたといいますが、作業場所(1階)とガスが滞留していた空間とが別であったため、火災の恐れを想定できていなかったとしています。ガスの濃度を測定するための計測機器は現場事務所には常備していたといいます。

 協会は、他のエリアは「建設残土等で埋め立てされており、可燃性ガスの発生はない」と発表していましたが、メタンガスは、夢洲他区の地下鉄工事でも見つかっています。協会は「廃棄物処分場を原因とする可燃性ガスの発生はないと大阪市より聞いている」などと逃げました。


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