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2024年4月5日(金)

能登共同支援センター 奮闘

全国から続々駆けつけ

 石川県羽咋市のJR羽咋駅から徒歩15分余に、現地対策本部「能登半島地震被災者共同支援センター」があります。日本共産党が呼びかけて、新日本婦人の会、民医連、全労連、農民連などが参加して、共同で運営しています。その活動を追いました。(青野圭)


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(写真)被災者の声を受けとめた日本共産党の斉藤都議(右から4人目)と足立区議団ら=4日、石川県羽咋市

 4日午前9時、東京都から来た日本共産党の斉藤まりこ都議と足立区議団6人全員が、被災者の現状や要望を聞き取るボランティアに出発。前日には輪島市で募金と支援物資を届けています。

 聞き取りが終わると、直ちに地元の党員に要望内容を知らせます。「仕事がなく、お金を使わないようにしている」「レトルト食品、紙パンツがほしい」などなど。地元に詳しい女性党員がレトルト食品の入った袋を手に飛び出していきました。

 都議と区議が聞き取りをしていたころ、福井県から、かねもと幸枝・党書記長ら4人がセンターに到着。車から米や“はくパンツ”など大量の生活用品が入った段ボールを降ろし始めました。

 同時刻、長野県の和田あき子県議と長野市議3人、高校生1人の計5人が七尾市の和倉温泉に物資を届けていました。同日までの3日間、支援に入っていたもの。

 この日、センター内で黙々と段ボールを運んでいたのは、富山県入善町議の松田俊弘さん。募金とともに、コメや水、缶詰などを車に積んで、今朝駆けつけました。「前から行きたいと思っていたのですが、『しんぶん赤旗』に“支援物資の訴え”が折り込まれていたので」

 共同支援センターは2月22日に開設。日本共産党の藤野保史前衆院議員が責任者です。

問題見えた 活動さらに

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(写真)支援物資をセンターに運び込む日本共産党福井県委員会から応援にきた人たち=4日、石川県羽咋市

 センターの1日は、午前9時半からの打ち合わせから始まります。その間も全国からボランティアや支援物資が続々と到着。「富山農民連からキャベツ10キロ入り11箱など野菜を送りたいとの申し出がありました。“いたみやすい”とのことで、すぐ手配が必要です」。センターの一角を、コシヒカリ、あきたこまちなど全国から届いたコメが占めます。

 少ない常駐スタッフが、被災者支援のほか、ひっきりなしに訪れるボランティアや問い合わせに対応しています。被災地視察や宿泊所・レンタカー手配などを同センターのスタッフに要請することは、過度な負担を強いることになります。

 センターを運営する各団体は、災害対策の経験者をはじめスタッフを次々派遣しています。午後2時、宮城県の佐藤克之さんがセンターに到着しました。

 佐藤さんは東日本大震災で災害支援の先頭に立ち現在は、党宮城県委員会の書記長。今月末までの予定で災害支援にあたります。

 事務局長の黒梅明さんは「今、ようやく問題が見えてきた」といいます。学校・体育館などへの1次避難から、ホテルなどへの2次避難を経て、被災者が自宅への思いを募らせています。寸断されていた道路も何とか通れるようになり自宅を見にいけるようになりました。

 「仮設住宅での暮らし、仮設に入れなかった方、これからの仕事と暮らし、ゴミをどこに出すかなど、これから問題が一度に出てきます。しかし、地元の自治体は手いっぱい。県知事は『自立』を口にして公的な支援に消極的です。それだけに国の責任はますます大きい」(黒梅さん)


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