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2024年3月19日(火)

夫婦同姓強制は幸せ壊す

日本のNGO 国連女性委に合わせ企画

 【ワシントン=島田峰隆】ニューヨークの国連本部で開催中の女性の地位委員会に合わせて、日本の民法の夫婦同姓規定の問題点や女性の貧困について考えるオンライン企画が16日に開かれました。日本のNGO「国際女性の地位協会」(JAIWR)が主催しました。

 選択的夫婦別姓の法制化を求める一般社団法人「あすには」の波多野綾子理事が「あなたの名前は? 日本の夫婦同姓制度とジェンダー」をテーマに発言しました。

 波多野氏は、夫婦同姓を定めた日本の民法のもとで結婚の際に姓を変更するのはほとんどが女性だと指摘。姓の変更がもたらす害悪として、公的文書の名義変更、アイデンティティーの喪失、仕事上で築いた成果の喪失、ジェンダー平等の社会づくりの阻害などを挙げました。

 また結婚後に職場で旧姓使用を望んだ女性が夫の姓の使用を強制され、精神的に病んで退職してしまった例などに触れ、「夫婦同姓規定は幸せな生活を破壊している」と強調しました。

 波多野氏は、夫婦同姓規定の見直しを求める国連女性差別撤廃委員会の勧告や国民多数の声があるにもかかわらず、日本政府は応じていないと批判。別姓を許さない規定は違憲だと訴訟が起きていることを紹介し、「国際的圧力を高めるなどして私たちの活動を支えてほしい」と訴えました。

 このほかJAIWRの堀内光子氏が日本での女性差別について、同志社大学大学生の藤田美音子氏が日本の女性の貧困と教育の問題について発言しました。

 参加者からは「気持ちを奮い立たせてくれる発言をありがとう。みなさんから学べたことを光栄に思います」(ロンドンからの参加者)などの感想が出ました。


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