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2024年3月17日(日)

きょうの潮流

 1986年といえば、バブル景気が始まった年でした。その時代から現代にタイムスリップした“昭和のおじさん”のてんやわんやを描いたテレビドラマが話題に上っています▼クドカンこと宮藤官九郎さん作の「不適切にもほどがある!」。主人公は、愛する娘に乱暴な言葉を投げかけて、セクハラもパワハラもお構いなし。とはいえ、本人も決して自分を全面的に肯定しているわけではなく、時折、考え直したりもします▼主人公の言動は、令和の現在にあって厳しく問われるところではあります。が、ドラマはそれが、今の社会のあり方を探るヒントとして波紋を広げているさまを描いています▼昭和を生きてきた宮藤さんは「そこそこに生きづらかったし、戻りたいとは思わないけど、あの頃の価値観を『古い』の一言で全否定されるのは癪(しゃく)なんです」と。ドラマを書いた動機です▼ハラスメントという言葉が使われるようになったのは80年代と言われます。「セクハラ」が89年の新語・流行語大賞の新語部門金賞に選ばれて一気に広がりました。その年に女性編集者が上司からのセクハラ被害を裁判に訴えたのがきっかけです。ハラスメントに物申す動きは当時から脈々とあったのです。その時代のつながりはドラマにも▼さて、私たちは今と地続きに存在する将来に、どんな社会を手渡せるか。生きいきと安心して暮らせる世の中になってほしい。そのためにまずは不適切きわまりない自民党政治をいっときも早く終わらせることでしょう。


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