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2024年3月15日(金)

米オスプレイ再開強行

沖縄 予告なし 市街地上空も

デニー知事批判

 在日米軍は14日、米海兵隊普天間基地(沖縄県宜野湾市)所属のMV22オスプレイの飛行再開を強行しました。沖縄県では複数の機体が10回以上も離着陸し、県都・那覇市など市街地上空を飛行する様子が多くの市民に目撃されました。昨年11月の鹿児島県屋久島沖での米空軍CV22墜落を受け、米軍は全世界でオスプレイの飛行を停止していましたが、今月8日に解除。わずか6日後の飛行再開です。


写真

(写真)普天間基地を離陸する米軍のオスプレイ=14日午前、沖縄県宜野湾市

 沖縄に司令部を置く第1海兵航空団は14日の報道発表で飛行再開を誇示。沖縄のオスプレイ部隊が米本土の部隊に先駆けて飛行再開し、住民の頭上を飛ばしても「安全だ」とアピールすることで全世界的な運用再開につなげる狙いは明らかです。沖縄の植民地的扱いに県民の怒りが高まるのは必至です。

 防衛省はオスプレイの飛行再開に関する報道発表(13日)で、事故の再発防止のために必要な整備や教育を行い、「段階的」に飛行再開すると説明していましたが、こうした説明とも矛盾します。

 沖縄県の玉城デニー知事は記者団に、「怒りを禁じ得ない」と表明。県によれば、13日に沖縄防衛局が飛行再開方針を説明した際、いつ、何機飛ぶのかを事前に連絡するよう求めていました。しかし、14日の飛行再開について米軍からの情報提供がなかったため、防衛局は各自治体への予告を行わなかったとしています。「丁寧な説明」(14日、林芳正官房長官)とはほど遠い、だまし討ちの運用再開です。

 防衛省の報道発表は、飛行再開が「各部隊の指揮官の判断で行われる」としており、米側の一方的な飛行を容認しています。

 一方、陸上自衛隊オスプレイが暫定配備されている木更津駐屯地を抱える千葉県木更津市の渡辺芳邦市長は「市が陸自の運用部隊から安全性について確認できるまで運用再開しないことを防衛省に確認している」とコメント。CV22オスプレイが配備されている米空軍横田基地(東京都)では、14日夕時点で飛行再開は確認されていません。


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