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2024年3月8日(金)

飢饉阻止 緊急措置を

ガザ 南ア、国際司法裁に要請

 国際司法裁判所(ICJ、オランダ・ハーグ)に対し、イスラエルのガザ攻撃が特定の人種や民族の殺害を禁じたジェノサイド(集団殺害)条約に違反しているとして訴えている南アフリカが6日、ガザで広範な飢餓が起きている状況を受けて、ICJが新たな暫定措置を発するよう申し立てを行いました。

 南アの申し立ては、「100万人の子どもを含むガザの230万人のパレスチナ人の安全を緊急に確保するため」、審理を省いて暫定措置を発するよう要請。南ア大統領府は、「全面的な飢饉(ききん)の脅威が現実のものとなっている。切迫した悲劇を止めるために裁判所は今こそ行動する必要がある」との声明を出しました。

 南アは昨年12月に、ICJに提訴し、ICJは1月26日に、ジェノサイド防止のためのあらゆる措置をとるようイスラエルに命じる暫定措置を発出しました。イスラエルは、この暫定措置に従わず、ガザへの軍事攻撃や人道支援の制限を続けたため、ICJは南アの要請を受けて2月16日、イスラエルに対し暫定措置を順守するよう求める決定を行いました。

 ガザ保健当局は6日、シファ病院とカマルアドワン病院で15歳と72歳のパレスチナ人が脱水状況と栄養不良で死亡したと発表。この2週間で同様の症状で亡くなったのは20人となりました。ただし病院にたどり着けずに亡くなる人も多いとみられ、餓死者の数はさらに多い可能性もあります。


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