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2024年3月2日(土)

能登半島1.1地震

一番困るのは「水」

石川・珠洲 藤野前衆院議員が聞き取り

 北陸地方に大きな被害をもたらした能登半島地震の発災から1日で2カ月がたちました。日本共産党の藤野保史前衆院議員(能登半島地震被災者共同支援センター責任者)は同日、被災直後に孤立状態だった石川県珠洲市の大谷町と馬緤(まつなぎ)町を訪れ、避難所で被災者の要望を聞きました。(丹田智之)


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(写真)避難所の玄関で丸山忠次さん(左)、櫻ケ平好雄さん(中央)の話を聞く藤野保史前衆院議員=1日、石川県珠洲市

 市役所がある市街地に通じる主要道路は現在も寸断しています。藤野氏らは、う回路や仮設道路などを経由して向かいました。

 市内では、ほぼ全域の約4650戸が断水しています。大谷町の住民が避難している市立大谷小中学校で、地元の区長を務める丸山忠次さん(69)は「点在する集落の集会所で自主避難している人もいます。仮設住宅に早く入りたいという声が大きい」と話します。

 工務店を営む櫻ケ平好雄さん(70)は、自宅が傾くおそれがある危険な状態で、作業場にソファベッドを置いて寝泊まりしています。「市内に1カ所しかない災害ごみの集積所が遠く、がれきの処分に困っている人も多い」と語りました。

 馬緤町の避難所では、長野県から来たボランティアの男性が運営に携わっています。

 藤野氏が「お困りごとはありますか?」と聞くと、住民の男性(78)は「水やね。トイレや風呂が使えず、復旧のめども分からない」と疲れた様子で話しました。

 藤野氏に同行した共同支援センターの黒梅明事務局長は、避難所に飲料水やコメなどを届けました。藤野氏と黒梅氏は、避難生活が長引く被災者の体調にも気を配りながら「ご要望があれば、何でも言ってください」と声をかけました。

 周辺では地震の影響で海岸が隆起し、海底が陸地化するなど地形が変わっています。藤野氏らは櫻ケ平さんの案内で同市高屋町を訪れ、漁港の被災状況を確認しました。

 行動を終えた藤野氏は「通行できるアクセス道路が少なく、がれきの撤去も進んでいません。水道の復旧が大きな課題になっていることも分かりました。被災者の苦難を軽減するため、引き続き日本共産党や共同支援センターの役割を発揮したい」と力を込めました。


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