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2024年2月9日(金)

全国都道府県委員長会議

田村委員長の討論のまとめ

 日本共産党の全国都道府県委員長会議(6日)で、田村智子委員長が行った討論のまとめは次の通りです。


写真

(写真)討論のまとめを行う田村智子委員長=6日、党本部

 党大会後、初めての都道府県委員長会議で短い時間のなかでしたが、17人が発言、新しい県委員長も積極的に議論に参加され、とても内容の濃い会議になったと思います。

 幹部会からの問題提起と志位議長の中間発言は党内通信で配信されましたが、全国から寄せられた感想でも、「党大会後初めての会議で、ここまで具体的な目標が提起されるのか」という驚きとともに、「何をやればいいのかがわかった」という受け止めが多数寄せられています。

 志位議長が、党大会決定の新たな理論的・政治的突破点を5点にまとめて発言されたことに対して、「大会決定への理解がさらに深まった」「語る力にしていきたい」という感想も多数寄せられています。

 また、議長は発言のなかで、「党建設の歴史的教訓と大局的展望」にかかわって、2020年代が新たな「空白の期間」になりかねないということを率直に提起しました。これが衝撃的に受け止められ、「だからこそ、2月からの前進、世代的継承の取り組みが必要だ」と、全国からの感想でも受け止められています。

目標を正面にすえてこそ率直な議論ができる

 討論のまとめとして3点述べます。

 まず第一は、2月、3月の目標――「大会決定の全支部討議を2月中に、3月中に読了で5割」「現勢で2月から前進する。そのためには1万人以上に働きかけ、1千人以上の入党者を迎えることが必要」と率直に提起しました。これが、正面から受け止められて、2月から目標をやりきるという立場に立った討論が行われたことは、大変重要だったと思います。

 目標が明確になり、これをやりきるという立場に立ったからこそ、一つには、党大会決定の実践的な議論が深まった。二つに、困難を乗り越えていくためにどうするかということも具体的な議論になった。三つ目に、今の情勢も攻勢的にとらえて、まさにチャンスの情勢だという議論が深められたと思います。

 全国の感想のなかにも、たとえば、1万人以上に入党を働きかけ、1千人以上を党に迎えるとなれば、自分の地区ではどういうことになるんだろうか、自分の支部ではどうなるんだろうかと、具体的な目標がはっきりしてこそ、やるべきことがわかるという感想が寄せられています。

 また、県委員長になりたての鹿児島県委員長からは、2月の党員拡大の目標は決めた、しかしそのためにどれだけの働きかけが必要か定まっていなかった、ぜひ働きかけの目標を決めたいという発言もありました。

 このように、2月目標達成へ、1万人以上に働きかけ、1千人以上の入党者を迎えるという腹を固めてこそ、「党員拡大の日常化」を定着させることにもなるということが、討論のなかでも明らかになったと思います。

 ぜひ、都道府県委員会、地区委員会のなかでも、目標をやり抜くことを正面にすえて腹を固める議論をやってほしいと思います。そうしてこそ知恵も力もわいてきます。そして討論のなかでも、支部に援助に入るときに、その支部の第28回大会現勢回復の目標を示して、党大会決定の討議をすることが大切という発言もありました。ぜひ、支部にも率直に目標を提起して、この2月からの本当に現勢での前進ということをやりとげていこうではありませんか。

大会決定の徹底と党勢拡大を一体的にすすめてこそ前進できる

 第二に、2月目標の達成は、並大抵の奮闘ではできない、しかしやりきる最大の力が、大会決定の読了と討議、ここを本当にすすめていくことだということが、討論のなかでも明らかになりました。読了・討議をすすめるうえで、志位議長の発言で示された五つの党大会決定の新たな理論的・政治的突破点を機関役員のみなさんの確信にして、歴史的大会決定の多面的で豊かな内容を語って、読了・討議をすすめる力にしていきたいと思います。

 同時に、大会決定の討議を支部が始めることが、その場から支部の力を引き出すという経験が、討論のなかでいくつも示されました。まさに、大会決定の読了・討議が、2月からの党員・読者拡大の現勢での前進ということと、一体的にすすめることができるし、そうやってこそすすむということも明らかになったのではないでしょうか。

 大分の県委員長の発言のなかで、「大運動」で頑張ったけれども入党者を迎えることができなかった支部が、大会決定を討議するなかで、「本当に日本共産党員で良かった」「決議を読むなかで涙が出てきた」など議論を深めて、拡大行動にたちあがり、初めて入党者を迎え入れることができたと紹介されました。大会決定が深い感動、確信となり、ただちに党員拡大の力になっている。そういう経験が、今、生まれ始めていると思います。これをどうやって全支部運動にしていくか。本気で大会決定の読了・討議に取り組むことと一体で、すすめていこうではありませんか。

民主集中制の真価をつかんで

 大会決定の徹底にかかわって、元党員の除名処分について、いまもさまざまな反共攻撃があります。二つの点を強調したいと思います。

 一つは、山下副委員長の報告を読んで、この問題の政治的本質をしっかりつかむことです。結語でも、「『共産党の安保・自衛隊政策が野党共闘の障害になっている』『安保容認・自衛隊合憲に政策を変えよ』『民主集中制を放棄せよ』という支配勢力の攻撃にのみ込まれ、射落とされ、屈服したところに政治的本質があります」と、端的にまとめて述べました。ここをしっかり押さえることが必要です。

 そしてもう一つは、「異論を許さない」どころか、党大会に向けた議論も、党大会も、自由で民主的な討論を積み重ね、率直な議論も行われ、党大会そのものが民主集中制の生命力を発揮したものだったということを確信にすることです。この点では、志位議長の閉会のあいさつで、「民主集中制の真価が発揮された大会」になった、一部大手メディアがわが党に対して「異論を許さない党」などと非難を繰り返してきたが、「大会の姿はこの非難が何の根拠も持たないことを示しました」と述べていることが重要です。

 除名処分にかかわって、問題の政治的本質がなんなのか、また党大会そのものが、自由で民主的な議論を深めて、そして結論を出して一致結束するという民主集中制の真価を豊かに示したということは、決定の読了、徹底のなかで確信にしていきたいと思います。

新たな「空白」をつくらず、「空白」の影響を打開するために全世代が力をあわせよう

 第三に、「党建設の歴史的教訓と大局的展望」について、志位議長の発言のなかで2020年代が新たな「空白の期間」になりかねないということを、数字も示して率直に問題提起したことで、2月から党員現勢で前進するという目標の意義が深くつかまれ、「歴史的教訓と大局的展望」が「実践的な指針」としての議論になったことは、大変重要です。

 90年代がこうだったということではなくて、まさに今の課題として、私たちは取り組んでいかなければならないという引き締まった議論、背筋の伸びる議論になり、2月から、党勢拡大のなかでも、世代的継承の課題の位置付けが明確になったと思います。

 いま支部のなかでも積極的に議論されていることが発言でも示されました。いくつかスローガンができるのではないかと思います。例えば、ベテランの党員のみなさんのなかでは、「自分たちの責任」、世代的継承をまさに「自分たちの責任」としてやりとげる。真ん中世代のみなさんにとっては、「私たちこそがカギ」、党員数が薄くなっている世代ですから、「空白」を取り戻す「カギ」だと。そして若い世代のみなさんは、「ここから取り組もう」。ベテランにとっては「責任」、真ん中世代にとっては「私たちがカギ」、そして若い世代の人たちは「ここから」、こういうスローガンもたてて、すべての世代にとってゆるがせにできない課題として、絶対に握って離してはならない課題だと位置付けていきたいと思います。

2月目標へ逆算でやるべきことをやりぬいて

 以上、腹を固める議論になりました。あとは実践です。2月目標を直ちに決めて、そしてやりきるためには、逆算で行動提起をしていくことが直ちに求められます。とくに3連休がカギだと述べましたが、最初の3連休はこの週末です。この最初の3連休で見るべき飛躍をつくる。その具体化をはかっていただきたい。このことを呼びかけまして、本当にこの2月、現勢での前進をかちとるために、私も全力をあげて頑張る決意を申し上げまして、討論のまとめといたします。一緒に頑張りましょう。


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