2024年1月19日(金)
第29回党大会
田村副委員長が結語
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田村智子副委員長は結語の冒頭、能登半島地震について大会初日に石川県委員長から深刻な被災状況と被災地での活動報告があったことに触れ、「日本共産党は救援活動とともに、生活と生業(なりわい)の再建、能登で生きる希望を示せるように能登の復興へと全力を挙げる。この決意を大会の総意としてあらためて表明したい」と述べました。
田村氏は、大会初日のインターネット視聴は党内外で約6万5000回となり、全国から寄せられた感想文は456通だったと報告し、「感想のほとんどが、志位委員長のあいさつ、中央委員会報告を熱い感動を持って受け止め、党の活動、党勢拡大への決意がみなぎるものだ」と強調。そのいくつかを紹介し、「こうした感想を力に、大会決議をただちに読了し、支部での討議を始めよう」と呼びかけました。
その上で、寄せられた感想の大きな特徴として、(1)東南アジア3カ国訪問でつかんだASEANの努力の最新の到達点、党の「外交ビジョン」の発展方向が新鮮に躍動感をもって受け止められていること、(2)志位委員長の大会へのあいさつで、「党勢の後退でなぜこんなに苦労しているのか、もっと解明してほしい」という全党討論で出された声にこたえ、「党建設の歴史的教訓」が解明されたことが歓迎され、党建設への新たな意欲が広がっていることの2点を強調。また、多数者革命と日本共産党の役割、民主集中制の組織原則についての報告が「よくわかった」という受け止めも寄せられているとして、「ここには、民主集中制という組織原則の生命力の発揮があり、日本共産党ならではの認識の発展過程の醍醐味(だいごみ)があるということも強調したい」と述べました。
討論の特徴については、3日間で60人が発言し、全体として、決議案、大会へのあいさつ、中央委員会報告が豊かに深められ、積極的で感動的な討論となり、決議案を豊かに練り上げるものだったと強調。また、前回にもまして女性の発言が増え、全体の45%(前回党大会の約10ポイント増)となったこと、LGBTQ当事者の代議員の発言が感動をよんだことなどをあげ、「多様性を尊重し、ジェンダー平等の自己改革をさらに進める点でも、記録されるべき討論だった」と述べました。
その上で、「討論から学ぶべきことは豊富だが、結語では、この党大会の最大の歴史的任務である、いかにして日本の未来をひらく強く大きな党をつくるのかに絞って述べたい」として討論の特徴について述べました。
支部が足を踏み出せば「130%の党」へ一気に前進できる―この教訓が豊かに示されたこと、地区委員長の姿勢が支部を変えることが経験とともに示されたと指摘。さらに、青年・学生分野の飛躍的前進の可能性が青年・学生の代議員の圧巻ともいえる発言で豊かに示されたこと、「『人間の自由』こそ社会主義・共産主義の目的であり特質」という未来社会論が、日本共産党の大きな魅力となって、とりわけ若い世代を引き付けている経験が豊かに語られたことを力を込めて強調しました。
志位委員長の大会へのあいさつで解明された、およそ10年にわたる新入党員の「空白の期間」をめぐる中央の自己分析が、討論で真剣に深められ、「中央が全党を信頼してそこまで裸になって弱点を明らかにしたことをしっかり受け止めたい」などの発言が相次いだことを紹介。その上で、党建設の歴史的教訓をどう今後に生かすのかについて、(1)党員拡大・入党の働きかけをいついかなる時でも継続し、日常化していくこと、(2)党員拡大を5年後、10年後、30年後を展望しての戦略的課題として位置づけること、(3)今大会で提案した第30回党大会までに前大会時回復の目標、5年後の2028年末をめざす目標、とりわけ青年・学生、労働者、30~50代の世代の党勢倍加、この世代で10万の党をきずく目標をやりぬくことが、この「空白期間」がもたらした困難を根本から打開する歴史的事業となること―の3点を強調しました。
元党員の除名処分をめぐって「除名処分を行ったこと自体が問題だ」とする意見が出されたことについて、元党員が綱領と規約にどのような攻撃を行ったかを検証することも、公表している党の主張、見解の何が問題なのかも何一つ具体的に指摘していないなど、発言者の姿勢に根本的な問題があることを厳しく指摘。「わが党は多数者革命に責任をもつ党として、綱領と組織原則への攻撃を断固として打ち破り、党の統一と団結を固めあい、これからも民主集中制の組織原則に基づいて強く大きな党をつくり、歴史をひらく、この決意をここに表明する」と述べました。
最後に田村氏は、代議員、評議員に対し、「第29回党大会の討論は、大会決議案を豊かに練り上げる充実したものとなったことを確信し、大会決議案を実践する先頭に立とう」と呼びかけ。「第29回党大会期の活動で、必ず党勢の前進を確かなものとし、日本の夜明けを切り開くことを心から呼びかける」と結びました。