2024年1月18日(木)
日本共産党第29回大会 3日目の討論から
3日目の大会討論は、草の根のたたかい、党員としての生き方、党建設の決意など活発に行われ、会場は感動、涙、笑い、共感に包まれ、熱い拍手と大歓声が湧き起こりました。
要求実現のたたかい
政治を変える原動力に
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国民のさまざまな要求や願いを出発点に、たたかいを広げる経験が実感を込めて語られました。
大分県・中部地区の河野麗子代議員は、コロナ禍で政府支援を求める要請や消費税・インボイス反対などで中小業者が政治を変える取り組みを広げつつ、多くの仲間を党に迎え入れてきたと語り、「運動を通じて要求実現に展望を持ってもらう」と力を込めました。
神奈川県・湘南地区藤沢の桃山かな女性団体グループ長は、2018年からの6年間で17人の真ん中世代の仲間を党に迎えたきっかけは、安保法制強行で戦争する国づくりが進められる中、子どもたちに平和な日本を残したい切実な思いからだったと振り返り「女性団体が大きくなることは孤独をなくし、運動や学びを通して政治を変える大きな原動力になる」と述べました。
「たたかいが国民の認識を広く大きく変えていく」と強調したのは埼玉県・柴岡祐真県委員会書記長。自民党県議団の児童虐待禁止条例「改正」案撤回について、県議会論戦や党支部の宣伝・対話などで世論をつくり、PTAなど政治に踏み込まなかった団体・個人が立ち上がるようになったと紹介。その後の所沢市長選でも子育て世代が投票に足を運び市政転換したと述べました。
鹿児島県・山口広延県委員会書記長は、馬毛島での基地建設の問題点を明らかにし地元の反対運動の発展につなげ、党派を超えた信頼が寄せられているとし「県民運動を発展させ、つながった人たちと力を合わせて自民党政治を終わらせる」と語りました。
大阪府・辰巳孝太郎衆院近畿ブロック比例予定候補は、日本維新の会がごり押しするカジノ狙いの大阪・関西万博の問題を告発。「万博を中止し、資材・人材・予算を能登半島地震の被災地復旧・復興へまわすことが当たり前の政治が果たすべき役割だ」と訴えました。
ジェンダー平等
逆流乗り越える確信に
「激しいバックラッシュが予想されるが、人権を守ること、ジェンダー平等の路線こそ大本流だと確信を持っている」。長崎県の吉村ゆう民青県グループ責任者は、トランスジェンダーの当事者として入党し、活動してきた思いを語りました。
統一地方選の投票時に戸籍上の名前と性別を大声で確認されるアウティングの被害にあい、民青の仲間とともに選挙管理委員会に申し入れ、謝罪とマニュアルの改善を勝ち取った経験を発言。ジェンダー平等を規定した綱領の意義を語り「党との出会いは、一方的に押し付けられてきた世界観を乗り越え、新しく、素晴らしい世界を教えてくれた。以前よりも自分に自信が持てるようになった」と述べ、大きな拍手に包まれました。
大阪府の淀川・東淀川地区の湊隆介代議員は、昨年4月の大阪市議選でゲイの当事者であると公表してたたかった経験を語りました。立候補表明の際、「あなたの名刺は受け取れない」と話した党員が、選挙戦をたたかう中で変化していったと発言。「積み重ねてきた常識を打ち破るには時間がかかる場合もあるが、諦めてはいけない。人は変わることができる。私も前向きに変化しうるし、鍛えられる。『対話の習慣』を国内でも党内でも広げることが、多数者革命の要」と訴えました。
130%の党づくり
正面から入党を訴える
3日目、各地から「130%の党づくり」について交流されました。長野県の鮎沢聡県委員長は、党員拡大の「空白期間」の是正をめぐり、2000年に是正されながらその克服のイニシアチブが十分発揮されなかったとの分析について、「20年前にさかのぼって問題点を明らかにし、今に生かす姿勢に胸を打たれた」と発言。これまで支部会議で「『赤旗』読者を訪問し入党を訴えよう」と提起すると「できない」といっていたベテラン党員が、粘り強く呼びかけるなかで足を踏み出し、「やればやるほど面白い」と変化していったと報告しました。「赤旗」日曜版に包まれた贈り物が知人に送付されたことを契機に日曜版購読につながった経験から、「贈り物は日曜版でくるもう(包もう)」との合言葉ができたと紹介。爆笑が起こりました。
兵庫県尼崎地区の力重智之委員長は、常任委員会で「志位委員長の『入党のよびかけ』パンフ」を渡すだけになっていたと分析。横浜市党に学び「求む!今の政治変えたい人。日本共産党の党員大募集」と記したビラを作り「集い」の緻密な計画を立て「あなたに入党してほしい」と正面から訴えた結果、入党者を迎えるようになった支部の経験を紹介。拍手に包まれました。
「入党を働きかけることは未来を共有することです」。声を詰まらせながらこう発言したのは栃木県南部地区の岡村恵子委員長です。「共産党は何でも反対する」と話していた70代の女性に粘り強く訴えるなかで女性は入党。新入党員教育を通じ「共産党って素晴らしいね」と語るようになり、支部会議に参加した矢先に、がんで亡くなってしまいました。入院先で支部員に「もっと早く入党すればよかった」と語っていたことを紹介。多くの人が涙をぬぐっていました。
世代的継承
青年「共産主義は希望」
2日目の討論に続き、党の世代的継承に向けた実践と努力や、前大会からの4年間に入党した青年代議員の活動が語られました。
茨城県北部地区の日立市青年支部の吉田翔支部長は、家族と死別し認知症の祖母と2人で暮らした幼少期、学費工面のため休学してアルバイトをした学生時代などを経て、「政治は自分たちで動かさなければ」と日本共産党に自ら入党を申し込んだと自己紹介。党専従、衆院茨城4区予定候補になることも決意し、友人や街頭で出会った青年を党や民青に迎えてきた経験を語りました。
「今を生きる青年にとって、大企業・財界優遇、アメリカいいなりの自民党政治を変革する日本共産党と民青は希望の光。今全党が打って出れば、全国どこでも仲間に加わる青年に出会える状況ではないでしょうか」と訴えると、代議員らは「そうだ」の声と拍手でこたえました。
北海道の森英士札幌中央地区委員長は、党員で前大会比「300%」を達成した青年支部の経験を発言。対象者の要求にかみあった「集い」開催や、党員結集に努力する支部長とのていねいな連絡など「青年が主役」の援助を貫いてきたと述べ、「『支部は自分の居場所』『共産主義は私の希望』と語る青年党員たちの無限の可能性を信じ、自民党政治を一日も早く終わらせ、希望ある未来を切り開くために、私もともに成長し続ける決意です」と語りました。