2024年1月16日(火)
29回党大会
被災地の思い 胸に
募金に感謝 引き続き支援を
石川県の能登地方を震源とする地震の発生から2週間―。静岡県熱海市の伊豆学習会館で15日に始まった日本共産党第29回大会には、苦難が続く石川県の代議員6人(補欠の3人を含む)が参加しました。能登地区の党議員など3人は党大会への参加を取りやめ、被災者支援に全力をあげています。党大会の会場で、党石川県委員長の秋元邦宏さん(68)と元党金沢市議の近松美喜子さん(70)に聞きました。
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元日の夕方、能登半島に最大震度7の揺れが襲いました。石川県の党は、被災直後から党員や「しんぶん赤旗」読者の安否確認を進めてきました。秋元さんによると、党員の親戚や知り合いも地震や津波で犠牲になりました。避難所に身を寄せ、車中泊をしながら被災者の要望を聞く党員もいます。
能登半島の先端に位置する珠洲(すず)市で生まれ育った近松さんは、大半の家屋が倒壊した故郷の被災状況を聞いて衝撃を受けました。「地震の影響で海岸が隆起し、地形が変わったことにも驚いた」といいます。
近松さんの親戚や知り合いが暮らす同市高屋町は道路の寸断で孤立状態になり、ヘリコプターによる支援物資の輸送や2次避難先への移動が続いています。
近松さんは「被災者は断水で入浴ができず、トイレにも困っている。着替える服がないなど、衛生状態が悪くなっていることが何より心配だ」と話します。
秋元さんは「十分な救援物資が届いていない孤立集落があり、暖をとれない避難所もある」として「災害関連死を防がなければ」と危機感を示します。
被災地の党員、被災者の思いを背負っての党大会への参加です。
「全国各地で救援募金に取り組んでいただき、心から感謝しています。党大会でも被災地の状況を伝え、引き続きの支援を訴えていきたい」(秋元さん)、「政府は大軍拡など税金の無駄づかいをやめ、災害対策に回すべきです。そのためにも政治を変えたい」(近松さん)と述べ、強く大きな党をつくる決意を固めあっています。