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2023年12月31日(日)

2023職場のたたかい

ストを力に成果次々

 2023年も、労働者のたたかいで要求が前進しました。本紙報道で振り返ります。


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(写真)理研に雇い止め撤回を求めてストライキを行う労組と支援者=3月29日、埼玉県和光市

 23春闘では、大幅賃上げを求めて、全労連・国民春闘共闘の372組合が435回のストライキを決行し、要求実現にむけたストの機運を高めました。

 この流れが、雇い止め撤回・雇用維持のたたかいにもつながりました。理化学研究所労働組合は3月、理研による無期転換逃れの研究者雇い止めの撤回を求めてストを決行し、雇い止め対象者380人のうち、196人の雇用維持を実現。チームリーダーの降格撤回、実験用サルの飼育を担当する技士2人の雇い止め撤回を求める裁判は続いています。

 東海大学では、非常勤講師の雇い止め撤回を求めるストを決行し、1人の雇い止めを撤回。百貨店そごう・西武の労働組合は、雇用維持などの確証がないままの株式売却に抗議し、ストを実施。経営側は当面の雇用維持を表明しました。

 ヤマト運輸が配達員2・5万人とパート社員の契約打ち切りを狙うもと、茨城県でパート社員が組合を結成。「雇用終了」通知を撤回させ、再配置も提案されました。

部活動も含め認定

 労災認定をめぐっても前進が。富山県滑川市での中学校教諭の死亡は、部活動も含めた過重労働が原因だとして地裁が市と県に賠償を命令。甲南医療センターでの医師の自殺が労災認定されました。教師・医師の増員と長時間労働の是正が求められています。

 「雇用関係によらない働き方」では、アマゾンジャパンの配送業務に携わる個人事業主の仕事中のけが、業務委託のカメラマンの通勤中のけがが、労災認定されました。

 アスベスト(石綿)訴訟では、和解・賠償が進展。トンネルじん肺訴訟も和解が続き、救済法、補償基金の創設を求めています。

性加害・格差許さず

 ハラスメントを許さず、ジェンダー平等を求める声が大きく社会を動かしています。旧ジャニーズ事務所での性的搾取と虐待問題で、国連「ビジネスと人権」作業部会は、被害者の実効的救済を求める声明を発表。元自衛官の五ノ井里奈さんへの強制わいせつ事件で、福島地裁は元隊員3人に懲役2年(執行猶予4年)の判決を出しました。

 戸籍上は男性ですが性自認は女性の経済産業省職員が、職場の女性用トイレの使用制限は不当だと訴え、最高裁は使用制限を違法と判断しました。

 正規・非正規間格差の是正で、日本郵便で正社員と期間雇用社員の不合理な格差の是正を求めた東日本集団訴訟は、東京地裁で原告57人が和解しました。


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