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2023年11月16日(木)

実効性ある人権救済を

杉田氏差別発言で当事者ら

国対ヒアリング

写真

(写真)国対ヒアリングでアイヌ民族などへの差別発言をめぐる人権侵犯について訴える当事者ら=15日、国会内

 自民党の杉田水脈衆院議員がブログなどでアイヌ民族への差別発言を繰り返している問題を巡り、同氏の人権侵犯に関する国対ヒアリングが15日、国会内で開かれ、当事者らが差別的言動の解消に向けた実効性ある制度の制定を求めました。

 札幌法務局に人権救済の申し立てを行った多原良子さんは、幼少期から受けてきた差別の経験を発言。「アイヌ女性は民族差別に加え、男尊女卑や家父長制による苦しみも多かった」と述べ、マイノリティー女性が被る複合的な差別の実態を語りました。

 その上で、杉田氏は札幌法務局から人権侵犯と認定されたにもかかわらず、差別発言をなお繰り返すことに「このように人を陥れる議員やそこにぶら下がる差別者は許してはならない」と訴えました。

 「先住民族アイヌの声実現!実行委員会」の谷口滋さんは「人権侵害を救うことができるのは法務省だ。今後どのような対応をするか、しっかり見守っていきたい」と述べ、差別撤廃に向けた具体的な取り組みを要求。当事者女性のひとりは「総務政務官を辞任したのは、謝罪するのが嫌で辞めたとの発言もあり、がっかりした。心からの謝罪をしてほしい」と憤りました。

 野党議員の、杉田氏がアイヌ事業関係者を「公金チューチュー」とやゆした発言に関する質問では、内閣官房アイヌ総合政策室の担当者が「現在は財団の補助金助成事業の適正な事業執行が行われ、不正経理はないと認識している」と述べ、発言が虚偽であることを明らかにしました。


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