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2023年11月14日(火)

日本共産党第10回中央委員会総会

「大運動」の目標達成で歴史的党大会を成功させよう

小池推進本部長の訴え

 小池晃「大運動」推進本部長が13日の第10回中央委員会総会で行った訴え「『大運動』の目標達成で歴史的党大会を成功させよう」は次の通りです。


 いよいよ来年1月15日の党大会初日まで、あと64日間となりました。本総会の討論を経て、党大会決議案が発表されることになります。

 こんどの党大会の成功は、大会決議案を全党討論で練り上げるとともに、なんといっても「大運動」を成功させ、党勢の長期の後退に終止符を打ち、党づくりの歴史的飛躍のなかで大会を迎えられるかどうかにかかっています。

 第8回中央委員会総会以来、4カ月あまりにわたってとりくんできた「大運動」の目標達成へ、持てる力を総発揮することを、心から訴えるものです。

「党勢拡大・世代的継承の大運動」――今こそ飛躍の時

写真

(写真)訴える小池晃「大運動」推進本部長=13日、党本部

 「大運動」の到達点を報告します。

 党員拡大では、ほぼ止まっていた運動を起動させ、「大運動」に入ってから2755人の新しい党員を迎えました。10月は、「大運動」に入って最高の680人の入党申し込みとなりました。

 新たに入党されたみなさんに、ここで、心から歓迎のあいさつを送ります。

 同時に、党員拡大で、まだ現勢での前進という水準の運動にもなっていないことを直視し、とりくみを一大飛躍させることがどうしても必要です。

 「しんぶん赤旗」読者拡大については、10月は、拡大数では「大運動」に入って最高となり、成果支部率も今年3月以来7カ月ぶりに3割を超えましたが、目標には依然として距離を残しています。9中総で指摘したように「党員拡大を前進させつつ、読者拡大でも前進をはかることは、突破すべき重要な課題」であることを重ねて強調しなければなりません。

 民青が、全国大会で掲げた2000人の拡大目標を超過達成し、2019年12月からの倍加を果たそうとしていることは、大きな希望です。青年・学生党員の拡大、職場支部での党づくりでも、この間の一連の会議や講座を力にして、前進への足がかりがつくられていることは重要なことです。

 4カ月あまりのとりくみで、前向きの変化は全国どこでも生まれています。「手紙」と「返事」を軸にした双方向・循環型のとりくみ、世代的継承のとりくみの自覚化など、前進から飛躍に転ずる土台をつくりだしてきています。

 そのすべてを確信にし、土台にして、今こそ飛躍をかちとるときです。

 党大会にむけ、私たちの目標である「130%の党」を揺るがずめざしつつ、その「最初のハードル」である前党大会時の回復・突破を、全国の支部・グループで、地区で、都道府県で、一つひとつ広げ、必ずや運動の一大飛躍をかちとろうではありませんか。

激動の情勢と「大運動」成功の政治的・組織的条件

 この「大運動」が、どういう政治的・組織的条件のもとでの運動になっているか。そこをつかんで頑張りぬくことが、飛躍をつくりだすカナメとなっています。「大運動」成功への大きな条件、可能性に確信をもって奮闘することをよびかけるものです。

 第一に、情勢の潮目に前向きの変化がおこり、そのもとで、わが党の先駆的役割が際立っていることを強調したいと思います。

 イスラエルによるガザでの大規模攻撃に、多くの人々が心を痛め、即時停戦を求める国民の行動が広がっています。党本部には、現在までに1500万円を超える人道支援募金がよせられています。志位委員長が先ほどのあいさつで述べたように、わが党は、11月6日に声明を発表し、各国政府と国際機関に届けて懇談をすすめています。

 「ジェノサイドの重大な危険」と現在の事態を的確に告発し、ガザ危機を引き起こした歴史的背景の分析に立って、打開のための理性的な提案を行っている党のとりくみに、新しい信頼が広がっています。西日本のある県では、選挙ボランティアで党とつながった、民間大企業で働く30代の女性が、ガザの事態に心を痛め、「争いを一刻も早くとめたい。日本共産党はこの問題を必ず取り上げている。私が入党することで何かできることがあるなら」との思いで決意したという報告が届いています。

 大会決議案が示すように、わが党が、逆流に抗して平和と社会進歩のための働きかけができるのは、21世紀の世界を科学的にとらえた綱領をもち、自主独立の歴史的たたかいの蓄積があるからにほかなりません。それは、岸田政権が、この世界的大問題を前にして、アメリカの顔色をうかがい、なんの役割も果たせないでいることと、鮮やかな対照をなしています。

 いまこそ、平和と人権を守り抜く党としての真価を発揮し、国民の運動を大きく発展させるために力をあわせようではありませんか。

 岸田政権の内政の行き詰まりも深刻です。一回きりの所得税減税には6割が賛成せず、内閣支持率の低下が止まりません。政権の末期的な姿がいよいよあらわになっています。この間の国会論戦のなかで、わが党の「経済再生プラン」の値打ちが、自民党政治による「失われた30年」を打開する抜本的改革の提案として際立っています。大軍拡は具体化をすすめればすすめるほど、国民の平和・憲法・暮らしの願いと相いれない矛盾が噴き出しています。財界中心・アメリカ言いなりの政治のゆがみをもとから正す、わが党ならではの論戦と提案が光る情勢が鮮明になっています。

 岸田自公政権の打倒へ、そして総選挙躍進へ、街頭での声の宣伝や署名、募金活動で国民のなかにうってでることと結んで、党勢拡大をすすめようではありませんか。

 第二に強調したいのは、「手紙」と「返事」のとりくみが、全党に新しい決意、活力をよびおこしていることです。

 今度の大会にむかう党勢拡大の運動は、近年の党大会前の運動にはない、飛躍への土台をきずいています。それは、1年間におよぶ「手紙」と「返事」のとりくみで、支部と中央、支部と党機関が双方向・循環型で学びあい、みんなが心一つに頑張る運動になりつつあるからです。

 私たちは、今年1月の7中総で「手紙」を発表し、それにこたえ5割を超える支部から「返事」がよせられました。さらに8中総では「返事」から学んで党づくりの六つの法則的発展方向を明らかにするとともに、支部の悩みにこたえるさまざまな交流会を開くことを決めて、党づくりの教訓、ヒント、手がかりを、互いに学びあってきました。9中総では「第二の手紙」を出し、支部の思いに心をよせつつ、「六つの挑戦」をよびかけ、これがいま大きな力を発揮しつつあります。中央と支部とが双方向・循環型で心を通わせ、党大会にむかう開拓的運動にとりくんできたことに、確信を持とうではありませんか。

 わが党は、全党が一つになって党づくりの事業にとりくむ組織的条件を発展させてきました。これまでの「手紙」と「返事」にもとづく努力と開拓のすべてを生かし、7中総以来の活動の総仕上げとして、頑張りぬこう。このことを全党のみなさんに心からよびかけるものです。

どう飛躍をつくりだすか――打開の道は、全支部運動、全党員運動にある

 それでは、「大運動」の最終盤にどうやって飛躍をつくりだすか。打開の道はただ一つ、徹底的に全支部の運動、全党員の運動にしていくことにほかなりません。

 行動する支部が増えてきたとはいえ、毎月、入党の働きかけに踏みだしている支部は2割弱、読者拡大でも3割にとどまっています。これを過半数にすれば間違いなく飛躍は起こります。全党の運動にするならば、必ず目標達成の展望が切り開かれます。

 すでにこれまでの「大運動」で、党員、日刊紙、日曜版で、前党大会時を回復・突破している地区、自治体・行政区が生まれています。支部でいえば、党大会時回復や「130%」の党を達成している支部は少なくありません。もう間近だという支部もかなりあります。目標まで距離があるように見えた支部でも、働きかけてみたら次々入党者を迎えることができ、1カ月で3人、4人と迎えた支部も生まれています。そういう支部が、全党のすみずみに広がるならば、残る期間でまったく違う水準の運動は、必ずつくりだせるはずです。

 支部・グループのみなさん。党員、日刊紙、日曜版で、「わが支部・グループ」の党大会時回復の目標、「130%」をめざす目標の到達はどうか、それをやりぬく条件がどう生まれているか、支部員のみんなの自覚にし、力をあわせようではありませんか。

 党機関のみなさん。支部・グループごと、自治体・行政区ごとの目標はどうなっているか、目標を揺るがず正面にすえて激励し、援助しましょう。目標突破の支部・グループ、自治体・行政区を次々つくっていくために、党機関も一緒になって力をつくそうではありませんか。

全党運動をつくりだす「三つのカギ」を訴える

 どうやって全党運動をつくりだすか。私は「三つのカギ」を訴えたいと思います。

 第一に、発表される大会決議案を政治的推進力にすることです。

 大会決議案は、激動の情勢とのかかわりで党への深い政治的確信をよび起こすものとなることは間違いありません。決議案は、綱領にそくして、平和にたいする逆流とたたかい、世界史の希望ある本流を促進するわが党の先駆的な立場、平和の国際秩序をきずく展望を示しています。自民党政治の行き詰まりの根本に異常な対米従属、財界中心政治があることを大局的見地から明らかにし、わが党の新たな躍進の時代をひらく方途を全面的に示しています。「多数者革命と日本共産党の役割」という大きな角度から、党建設の意義を太く明らかにし、全党の奮闘に学んで党づくりの発展方向を明らかにしています。資本主義の行き詰まりとわが党の未来社会論のもつ素晴らしい魅力、党の100年余の歴史をふまえた歴史的発展段階を明らかにしています。それらは全体として、この間の反共攻撃との関係でも、全党が自信をもって党を語る推進力となるのではないでしょうか。

 この決議案を全党員に届け、支部討議をすすめるならば、全党にみずみずしい勇気と確信をもたらすことになるでしょう。「大運動」に踏み出す政治的活力がもりもりわいてくることになるでしょう。決議案を、全党の民主的討論によって、全党の英知を結集してより良いものに練り上げながら、決議案を力に「大運動」の飛躍をつくろうではありませんか。

 11月18日の若者タウンミーティングは、改定綱領、『百年』史、発表される大会決議案などを踏まえ、志位委員長が若い世代の願いや関心にそくして語る企画となります。全党が8中総の「特別決議」と大会決議案の実践として、青年・学生を党にむかえる一大結節点としてとりくむことを訴えるものです。

 第二のカギは、「第二の手紙」で、支部の「踏みきり」、一人ひとりの党員の「踏みきり」を励ますことです。

 「大運動」での「踏みきり」を励ます力は、決議案とともに、「第二の手紙」にあります。「第二の手紙」は、党づくりの政治的意義とともに、支部の躊躇(ちゅうちょ)やためらいにもよりそいながら、「六つの挑戦」をよびかけています。このよびかけを全ての支部に広げ、実践に足を踏み出せるかどうかが運動の成否を握っているのです。

 北海道の旭川地区・末広南支部は、10月に入るまで「大運動」で1人の党員も迎えられずに苦労していた支部でしたが、10月、党員を迎え、日刊紙読者6人、日曜版読者28人を増やし、一気に党員、日刊紙、日曜版とも前回党大会時を回復・突破しました。きっかけは、支部の指導部で「第二の手紙」を3回討議し、“岸田政権への怒り、私たちの思いを市民に伝えていくことではないか”と議論し、支部長の決意に、ほかの支部のメンバーも背中をおされたことだったとのことです。

 「第二の手紙」は支部をかえ、党員の心に響く大きな力をもっています。これを最後まで力にして、全支部運動をつくりだそうではありませんか。

 第三のカギは、全党運動にするための党機関のイニシアチブです。

 全支部・全党員運動をつくりだすには、党機関がどういう構えでとりくむかが決定的に重要です。先日の都道府県委員長会議では、「第二の手紙」を力に、全支部が踏み出すところまで援助の手がつくされているかどうかに、目標達成にむけての党機関の本気度が問われる試金石がある。このことを確認しました。

 「大運動」に参加せずに大会を迎える支部・党員を絶対残さない決意で、討議・徹底をやりぬきましょう。これから各級党会議にむけ、支部総会も行われます。この間の決定の未討議支部を絶対に置き去りにしないで、大会決議案を届け、討議し、全支部がたちあがるまで援助しましょう。

 同時に、政治的激励とともに思想的援助ができる党機関になることが重要です。この間の党建設の後退から、困難に負けてしまうという状況が少なからずあります。そのときに、党機関が引かないで、思想的な弱点を一緒になって打開するという姿勢で議論をつくし、本気の構えをつくる。そういう思想的援助をできるかどうか、党機関の姿勢が試されています。

 福岡県委員会は、昨日、党員拡大数で党大会現勢を突破しました。

 その教訓はどこにあるか。党機関自身が、なぜ「130%の党」づくりか、自信を持って語れるようになるまで議論し尽くしたことにあります。反共攻撃に立ち向かう実践の課題としても党づくりの意義を深くつかむ。そこまで徹底して党機関で論議し、困難にひるまず、引かないで支部が前を向いて踏み出すまで頑張る。入党決意者のいない地区には、「今月必ず迎えよう」と、特別の会議を開いて励まし、やりとげてきた。そういう政治的激励、思想的援助を、党機関とその長が徹底してすすめてきたことに最大の教訓があります。

 この教訓を、残る期間、すべての党機関がわがものとして学びとり、頑張りぬこうではありませんか。

全党の底力を発揮し、歴史的党大会を成功させよう

 全党のみなさん。大会までは、一日一日が勝負の64日間となります。

 支部も、党機関も、国政選挙を1回たたかう以上の決意をもって、全力で「大運動」成功のための最高の臨戦態勢をとりましょう。

 支部は週1回の支部会議を必ず開き、毎週、毎週とりくみを前進させましょう。

 地区委員会では支部長会議を毎週開き、経験を学びあい、励まし合って、推進しましょう。

 党機関は、連日集中をして活動を推進しましょう。

 地方議員(団)は、目標を持ち、日々、支部のみなさんと行動しましょう。

 みなさん。「大運動」の目標を必ずやり遂げ、歴史的党大会を全党員の力で大成功に導こうではありませんか。


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