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2023年11月12日(日)

しんぶん赤旗囲碁・将棋 熱い全国大会

 第58回しんぶん赤旗全国囲碁・将棋大会(赤旗名人戦)が始まった11日、全国各地で勝ち抜いてきた代表選手たちが熱戦を繰り広げました。

女性選手の活躍目立つ 囲碁

過半数の29選手初出場 将棋 

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(写真)囲碁決勝トーナメント1回戦の対局後、感想戦を行う兵庫代表の西方彩華さん(左)と新潟代表の奥田裕紀さん

 11日に始まった第58回しんぶん赤旗全国囲碁・将棋大会は、囲碁で女性が躍動し、将棋で初出場者が熱戦を繰り広げました。

 囲碁の本紙主催プロ棋士戦では、女性初の上野愛咲美新人王が誕生。本大会でも女性3選手が全員リーグ戦を突破し、決勝トーナメントに勝ち進む快挙を達成。女性選手の活躍が目立ちました。

 兵庫県の西方彩華さん(28)は2連勝を果たし、「昨年はリーグ戦を勝ち抜けず悔しい思いをしましたが、今年はミスをしても落ち着いて盛り返し、満足できる碁が打てました」と笑顔をみせました。

 秋田県の福島みのりさん(24)は、コウ争いで碁石を追加する熱戦で2勝1敗となり、リーグ戦突破です。全国規模の大会参加は高校以来。「以前は勝つことに必死でしたが、この大会では碁を打つことを楽しめています」

 将棋は、地区大会再開ですそ野が広がり、全国大会出場56選手のうち過半数の29選手が初出場となりました。

 大分代表の河野諒さん(15)は、県大会で赤旗名人2回獲得の強豪、早咲誠和さんを破って初出場。「ほとんど勝てたことがない早咲さんに勝って出場できてうれしい」と話します。「一般大会は初めてですが、強い人ばかりでした。私は攻め将棋ですけど、相手の受けがうまかった」と振り返ります。1勝2敗でリーグ戦突破はなりませんでしたが、「目標の1勝は果たせました」。

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(写真)対局する秋田代表の福島みのりさん(左)と愛媛代表の西崎浩一さん

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(写真)対局する大分代表の河野諒さん(左)と新潟代表の岡部寛大さん

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(写真)対局する熊本代表の豊永幹雄さん(右)と愛知代表の前出悠皓さん

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(写真)対局する福岡代表の児美川玲於さん(右)と群馬代表の武井柊馬さん

予選突破 顔ほころび

北海道・東北

 北海道・東北地方から囲碁、将棋それぞれ8人の代表選手が出場し、囲碁4人、将棋5人がリーグ戦を勝ち抜き、決勝トーナメントに進出しました。

 囲碁では岩手県の松村光さん(28)が「出場4回目で初の予選突破で、うれしい」と顔をほころばせました。いま地域で囲碁教室を開いています。

 将棋では青森の小泉祐さん(34)が予選で昨年の優勝者・山岸亮平さん(26)をくだして決勝トーナメント進出を決めました。かつて準優勝の経験も。予選1勝1敗でしたが「予選落ちは何としても避けたい」と奮起しました。山岸さんとの勝負は「自玉が薄く心配だったが、最後に相手の疑問手が出たか」と喜びをかみしめました。

 北海道・東日本からはほかに湯上真司さん(43)、渡辺俊雄さん(53)らの強豪が決勝に進出しました。

うれしい決勝T進出

首都圏

 首都圏8都県からは招待選手を含め、囲碁14人、将棋13人の計27人の代表選手が出場し、囲碁10人、将棋9人がリーグ戦を勝ち抜き、決勝トーナメントに進出しました。

 囲碁では、茨城県の長谷泉さん(55)が7回目の出場。「この大会は地方も、全国もスタッフが熱心。だからこそ良い碁を打ちたい」と言います。昼休み中もタブレットを使い、対局の振り返り。予選を突破しました。

 将棋では、初出場で神奈川県の長谷川大地さん(28)は惜しくも予選敗退。「思うような展開にならず悔しい。また来年もリベンジしたい」と語ります。

 同じく初出場で千葉県の伊藤誠悟さん(20)は決勝トーナメント進出。「この大会はネットでトーナメント表などを見ていたりした。出場する側になれてうれしい。ベスト8まで残りたい」と意気込みます。

大粒の汗をぬぐって

東海・北陸信越

 東海・北陸信越地方から招待を含む囲碁9人、将棋10人の計19人が出場。囲碁3人、将棋3人がリーグ戦を勝ち抜き、決勝トーナメントに進出しました。

 囲碁では、出場2回目で岐阜県の渡辺定生さん(69)が初の決勝トーナメント進出。「まぐれです」と興奮の様子を見せながら、大粒の汗をぬぐっていました。

 三重県の石川昌生さん(71)は「1回は勝ちたかったですが2敗です。全国は強い」と話しつつ、来年も出場したいと語りました。

 将棋では、「最大の集中力を発揮したいときは使います」と耳栓着用で対戦に挑んだ福井県の瀨戸川悠人さん(30)が、「力は出し切りましたが、及びませんでした」と初の決勝トーナメント進出に至らなかった悔しさをかみしめていました。「チャンスがある限りは出続けたい」と、早くも次を見据えていました。

緊張したが楽しめた

近畿

 近畿地方から招待を含め囲碁7人、将棋8人の計15人の代表選手が出場し、囲碁4人、将棋4人がリーグ戦を勝ち抜き、決勝トーナメントに進出しました。

 囲碁では、惜しくも敗退した初出場で京都代表の沖恵太さん(59)が「負けてはしまいましたが、楽しく打てました。今度は決勝トーナメントに出られるよう頑張りたい」と語りました。

 将棋では、元奨励会三段で兵庫代表の慶田義法さん(31)が予選を突破。「初戦は以前、負けたことのある選手との対局でしたが、リベンジを果たせてよかった」と安堵(あんど)の表情を浮かべました。初出場で和歌山代表の中深恭兵さん(25)は「序盤、中盤は思い通りに指すことができましたが、終盤相手の粘りもあり負けてしまいました。緊張もありましたが、楽しみました」と述べました。

来年さらに実力つけ

中国・四国

 中国・四国地方からは招待選手を含め囲碁10人、将棋9人の19人の代表選手が出場。囲碁2人、将棋3人が勝ち抜き、決勝トーナメントに進出しました。

 広島県から参加した囲碁の福岡健二さん(42)は、残念ながら敗退。「無念です」と悔しそうに語りました。「制限時間が短かったですね。対局の中でチャンスはあったのですが、今回はつかみ損ねてしまいました。序盤でミスしてしまい、それから苦しい状況が続いてしまいました」と語りました。

 将棋では、愛媛県から来た宇野好輝さん(24)は惜しくも敗退。将棋の全国大会は初出場だといいます。「1戦目はかなり緊張しました。作戦は『自分のやりたいことをやる』です。2戦目は緊張せずに序盤から自分の流儀を形成できましたが、少し楽観しすぎてしまい負けてしまいました」と話しました。来年はさらに実力をつけて、力を発揮できるようにしたいと意気込みました。

健闘の若手 再起誓う

九州・沖縄

 九州・沖縄地方から囲碁8人、将棋8人の計16人の代表選手が出場し、囲碁4人、将棋3人がリーグ戦を勝ち抜き、決勝トーナメントに進出しました。

 囲碁では、長崎県の井上康之さん(68)が約40年ぶりに出場。強豪2人と対局し敗退。「2局目は優勢な場面もあったが、読み違えがあった」。3歳ごろから囲碁を始めた大分県の小島十二さん(14)は、3局目で粘って惜敗。「序盤で小さなミスが重なって弱気になってしまった」と悔しがりました。

 将棋に最年少で出場した福岡県の児美川玲於さん(14)は「大事なところでいい手を使えなかった。来年こそは勝ち残りたい」と再起を誓いました。鹿児島県の佐藤勇介さん(37)も初出場で健闘したものの敗退。「別の大会で知り合った人と再会できてよかった」と話しました。

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