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2023年11月9日(木)

PFAS暫定値11倍

沖縄 嘉手納基地周辺で検出

米専門家ら調査

 米軍由来の化学物質を研究するパッド・エルダー氏は8日までに、9月中旬に沖縄県で実施した発がん性などが疑われる有機フッ素化合物(PFAS)の調査結果を公表しました。米軍嘉手納基地(同県嘉手納町・北谷町・沖縄市)隣接の廃棄場の浸出水からPFASの一種のPFOS・PFOA合算値で日本の暫定目標値の約11倍の値を検出。米軍由来の深刻な汚染の実態が明らかになっています。

 今回の調査は、ベテランズ・フォー・ピース(平和を求める元軍人の会)が企画し、エルダー氏をはじめ沖縄の活動家・学者が、沖縄市、北谷町、宜野湾市など、米軍基地の隣接地18カ所を調査。嘉手納基地の滑走路に隣接し、米軍の廃棄物を処理する民間施設(沖縄市倉敷)の浸出水からはPFOSが236・5、PFOAは316ナノグラムの値を検出したとしています。

 さらに同地で27種類のPFAS化合物を検出し、これらを含めた同地のPFAS合算値は1450・9ナノグラムにも上ったと報告。2型糖尿病などとの関連が疑われるPFHxSなど、従来のPFOS・PFOA以外のさまざまな種のPFASの危険性も指摘しています。

 PFASは魚など生き物の体内で濃縮され、数百から最大2000倍を超える濃度になることもあると指摘。日本政府は、汚染が疑われる全国の土壌、地下水、大気、水生生物などのPFASの値を調査し、規制に乗り出すべきだと求めています。


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