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2023年11月6日(月)

主張

日本平和大会

いまこそ反戦平和の声結集を

 「なくそう!日米軍事同盟・米軍基地 2023年日本平和大会」(同実行委員会主催)が11~12日、鹿児島市内で開催されます。世界も日本も戦争と平和を巡り重大な岐路にあるもとで、今年の大会の意義と役割はこれまでにも増して大きくなっています。

国際的運動の発展が急務

 ロシアのウクライナ侵略が続き、イスラエルとハマスの戦闘が深刻化する中、多くの人々が戦争を止めて平和を取り戻すために声を上げ、行動に踏み出しています。

 イスラエルは国際法違反の軍事行動をエスカレートさせ、ガザ地区に壊滅的な人道的危機をもたらしています。イスラエルの戦争犯罪というべき蛮行を批判しない日本政府の姿勢はきわめて重大です。即時停戦を迫る国際的な運動の発展が急務です。

 ロシアのウクライナ侵略も一刻も早く終わらせなければなりません。9月にインドで開かれた20カ国・地域首脳会議は「領土取得を追求するための武力による威嚇又は武力の行使は慎まなければならない」「核兵器の使用又はその威嚇は許されない」との首脳声明を採択しました。「侵略許すな」「国連憲章を守れ」の一点で国際社会が団結することが必要です。

 「日米軍事同盟打破・基地撤去」を掲げ1986年から始まった日本平和大会は、世界の平和運動の重要な国際連帯の場となってきました。今年の大会にはウクライナ、韓国、アメリカ、グアムからも代表が参加し、交流を深めます。

 日本の大きな課題は、米国の世界戦略に組み込まれた「戦争国家づくり」に反対し、憲法に基づく平和外交への転換を求める世論と運動を広げることです。

 岸田文雄政権の進める敵基地攻撃能力保有は、自衛隊が米軍とともに他国に先制攻撃できるようにする危険な企てです。空前の大軍拡の動きは止めなくてはなりません。「抑止力」=軍事力を強化する「軍事対軍事」の悪循環ではなく、憲法9条を生かした外交こそ平和をつくる道です。平和大会はこうした展望を語り合い、希望と確信を広げる機会となります。

 鹿児島で行われる大会は、沖縄・奄美など南西諸島の「軍事要塞(ようさい)化」に「ノー」を突き付ける運動の発展にとって重要です。鹿児島・馬毛島への米軍機訓練移転と自衛隊基地強化を許さない住民運動、沖縄・辺野古米軍新基地建設反対のたたかいは広がっています。佐賀空港への自衛隊のオスプレイ配備や大分市の自衛隊弾薬庫建設に反対する運動なども九州各地で続いています。九州・沖縄と全国の取り組みの交流を通じ、運動を一層強めることが求められます。

4年ぶりの対面参加に

 大軍拡と基地強化を国民に押し付ける「アメリカいいなり」政治の大本には、日米軍事同盟=日米安保条約があります。平和大会は対米従属の安保条約を廃棄し、対等で平和友好の日米関係を樹立する展望を学び、語り合うかけがえのない場でもあります。

 今年は4年ぶりの対面参加の大会です。貸し切りバスで参加するなど期待も広がっています。オンライン視聴も可能です。大会実行委員会は、平和を願う人々のより多くの参加を呼びかけています。世界と日本の平和を切り開く運動を発展させるため、平和大会を大きく成功させましょう。


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