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2023年10月27日(金)

日本の研究者の現状

時間と資金が不足

『ネイチャー』掲載

 世界的な科学誌『ネイチャー』は25日付で、研究力の低下が問題になっている日本の科学技術の分野で研究者が置かれている現状に関するニュースを掲載しました。研究に使える時間と資金の不足に陥っていることが研究力低下の原因だと指摘、研究環境の改善が必要だとする研究者の声を紹介しています。

 文部科学省が所管する科学技術・学術政策研究所がまとめた報告書「科学技術指標2023」をもとに分析・取材したもの。過去20年間の大学部門の研究支出が米国、ドイツ、フランス、韓国、中国で大幅に増えた一方で、日本はわずかな増加だったことにふれ、研究力低下が資金不足に起因している可能性があるとしています。

 大学の研究者が研究に費やした時間が02年の47%から、18年の33%に減少しているとして、大学の研究者が研究室の雑務などの管理業務に追われている実態をあげています。さらに、日本では研究を支える技術者などの数が少なく、若手の研究者が不安なく研究を進めていくことが困難な状況に置かれていると指摘。それらが博士課程進学者の大幅減につながっているとの見方を示しています。


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