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2023年10月7日(土)

「第29回党大会成功、総選挙躍進をめざす党勢拡大・世代的継承の大運動」の目標総達成をよびかける全党の支部・グループのみなさんへの手紙(第二の手紙)

2023年10月6日 第9回中央委員会総会

 日本共産党が5、6の両日開いた第9回中央委員会総会で採択した、「『第29回党大会成功、総選挙躍進をめざす党勢拡大・世代的継承の大運動』の目標総達成をよびかける全党の支部・グループのみなさんへの手紙(第二の手紙)」は次のとおりです。


(1)

 全党の支部・グループのみなさん。

 今年1月5日、第7回中央委員会総会として送った「『130%の党』をつくるための全党の支部・グループへの手紙」に、全国の8400を超える支部・グループから「返事」が届いています。私たちが感動をもって受け取ったのは、「やれるだろうか」という率直な思いから出発し、「手紙」を繰り返し討議するなかで、支部の存在意義を確かめあい、「わが支部でも一歩踏み出そう」という党づくりへの熱い思いがつづられていることです。まだ「返事」を寄せるにいたっていない支部でも、「手紙」を真剣に受け止め、党づくりに正面から向き合う議論がされていることは、たいへんに心強いことです。

 6月24~25日の第8回中央委員会総会が呼びかけた「第29回党大会成功、総選挙躍進をめざす党勢拡大・世代的継承の大運動」は、「130%の党」という目標には大きな距離を残してはいますが、全党の奮闘によって、3カ月で2万1600人以上に入党を働きかけ、1870人の新しい党員を迎えるなど、党建設の根幹である党員拡大が前に動きだし、今後の頑張りいかんでは飛躍を起こす重要な土台を築いています。

 同時に、私たちの目標を総達成するには、残る3カ月、全党のもつあらゆる力を集めて運動の大飛躍をはかることがどうしても求められます。その道はただ一つ、すべての支部・グループがたちあがり、すべての党員がこの運動に参加することにある――第9回中央委員会総会は、その固い決意にたって、全党の支部・グループのみなさんに「第二の手紙」を送ることにしました。

 第29回党大会の日程は、来年1月15日から18日に決まりました。すべての支部と党員のみなさんが心を一つに、「大運動」の目標の総達成に挑戦し、歴史的党大会をみんなの力で成功させようではありませんか。

(2)

 全党の支部・グループのみなさん。

 なぜ「130%の党」づくりか。今年1月の7中総の「手紙」では、その三つの意義――(1)党が直面している政治任務を実現する、(2)より長期の視野にたって党の綱領路線を実現する、(3)党の現状は、いま抜本的な前進に転じなければ未来がなくなる危機に直面しているとともに、前進に転じる大きな可能性がある――を訴えました。

 直面する内外情勢と党の政治任務に照らしても、日本共産党の100年余の歴史的発展段階に照らしても、「130%の党」づくりと青年・学生、労働者、真ん中世代の「党勢倍加」を成功させることの意義が、いよいよ切実で重大なものとなっています。

 内政でも外交でも、岸田政権の行き詰まりが深刻になり、国民のなかで不信と怒りが渦巻いています。深刻な行き詰まりを打開し、国民が希望をもてる新しい政治をつくるためには、つよく大きな日本共産党をつくること、その力で総選挙で党の躍進をかちとることがどうしても必要です。

 なぜ物価高騰のもとでこうも暮らしが苦しいのか。9月28日、日本共産党が発表した「経済再生プラン」は、国民の生活苦の根本に、(1)長期にわたって賃金が上がらない、(2)重すぎる税金と貧しすぎる社会保障・教育、(3)食料とエネルギーが自給できないという、30年におよぶ経済停滞と暮らしの困難――「失われた30年」があることを告発し、暮らしに希望を届ける抜本的改革の道を明らかにしました。財界の目先の利益最優先の政治をもとから変える、わが党ならではの先駆的で現実的な提案です。「経済再生プラン」の内容を大いに語り、切実な暮らしの願いを実現するための国民運動をあらゆる分野で起こしていこうではありませんか。

 岸田政権の進める敵基地攻撃能力保有と大軍拡の正体が、米国が他国に対して先制攻撃を行うさいに自衛隊が一体となって攻撃に参加するためのものであり、「日本を守る」という名目とは反対に、日本を危険にさらすことが、いよいよ明らかになっています。「ASEANインド太平洋構想」(AOIP)の実現を共通の目標にすえ、東アジアを戦争の心配のない平和な地域にしていく、日本共産党の「外交ビジョン」の方向にこそ、希望ある未来があることは、この間の世界の流れでも力強く示されています。憲法に背く戦争する国づくりに断固反対するとともに、平和を築く希望を語り広げようではありませんか。

 自民党政治の行き詰まりは目を覆うばかりです。30年におよぶ経済停滞と暮らしの困難を前にして、まったく打つ手なしの「経済無策」。アメリカに自ら進んで従属する卑屈な政治のもとで続けられている、外交不在・軍事一辺倒の暴走。そして世界でもひどい「ジェンダー不平等・人権後進国日本」。来たるべき総選挙は、こんな政治を続けていいのかが問われる歴史的政治戦になります。

 いまみんなの力を一つに集めて、「大運動」を成功させることは、来たるべき総選挙において、岸田自公政権とその補完勢力に厳しい審判を下し、日本共産党の躍進をかちとり、国民が希望がもてる新しい政治をつくるために、どうしても必要です。つよく大きな党をつくり、反転攻勢を必ず果たそうではありませんか。

(3)

 全党の支部・グループのみなさん。

 いま一つ、訴えたいのは、日本共産党の100年余の歴史的発展段階とのかかわりで、「130%の党」をつくる意義についてです。

 党史『日本共産党の百年』と党創立101周年記念講演は、「たたかいの弁証法」――試練にたちむかい、成長、発展してきた100年余の歴史に学び、強く大きな党をつくることを呼びかけています。そして、100年余の歳月を経たわが党の歴史的発展段階について、次の点を明らかにしています。

 ――第一に、「先人たちの苦闘、全党のみなさんの奮闘によって、党は、世界的にもまれな理論的・政治的発展」をかちとってきたということです。わが党は、「50年問題」を解決するなかで自主独立路線と綱領路線を打ち立て、ソ連・中国の二つの覇権主義との闘争のなかで、また日々ぶつかる日本と世界の諸問題とのきりむすびのなかで、マルクス・エンゲルスの本来の理論を復活させ、綱領路線の発展にとりくんできました。その内容は、世界でも他に例のない先駆的で誇るべきものです。

 ――第二に、「組織的にも時代にそくした成長と発展のための努力を続けてきた」ことです。わが党が、民主集中制を分かりやすく定式化するとともに、党の組織と運営の民主主義的な性格をいっそう明確にした規約改定を行い、「双方向・循環型」の活動の開拓と発展の努力を続けてきたことはその重要な内容です。

 ――第三は、同時に、党は、1980年代から90年代以降の時期、国内での反動攻勢、旧東欧・ソ連の崩壊という世界的激動と反共の逆風という条件のもと、全党のみなさんの奮闘が続けられてきたものの、なお長期にわたる党勢の後退から前進に転じることに成功しておらず、ここに「党の最大の弱点」があることです。

 ――第四は、自民党政治と国民との矛盾が限界に達し、世界資本主義の矛盾が深刻化するもとで、「大局的・客観的に見るならば、日本はいま新しい政治を生み出す“夜明け前”とも言える歴史的時期を迎えている」ということです。

 わが党のかちとってきた世界的にもまれな理論的・政治的発展、時代にそくした組織的成長と発展の努力に深い確信を持ち、「党の最大の弱点」である党づくりの立ち遅れを打開し、後退から前進への歴史的転換をかちとり、“夜明け前”を“夜明け”に変えよう――これが『百年』史と記念講演の呼びかけです。

 多くの同志が、『百年』史と記念講演を、自らの党員人生と重ねて受け止め、苦闘と開拓の歴史に誇りを持ち、つよく大きな党づくりへの決意を固めていることは、たいへんに重要なことです。先人たちの奮闘の姿が若い世代に感銘を与え、「人生をこの党とともに進もう」と受け止められていることもうれしいことです。『百年』史と記念講演の大学習運動にとりくもうではありませんか。「130%の党」をつくる意義を、党の歴史的発展段階とのかかわりで深くとらえ、目標の総達成に挑もうではありませんか。

(4)

 全党の支部・グループのみなさん。

 私たちが、7中総で出した「手紙」いらい、一貫して力をそそいできたのは、「130%の党」づくりの事業を、「双方向・循環型」ですすめる――中央と支部とが互いに学びあいながら開拓していくということでした。

 私たちは、8中総で、みなさんから寄せられた「返事」に党活動を前進させる「豊かな宝庫」があることを深く学び、六つの点で、「法則的活動をともに開拓する」ことを決意し、この3カ月、その具体化として、一連の会議にとりくみ、中央と支部との学びあいと探究を発展させてきました。

 7月の「要求運動・車の両輪オンライン交流会」、8月の「若い世代・真ん中世代の地方議員の学習交流会」、9月の「職場支部学習・交流講座」、「全国都道府県・地区青年学生担当者会議」、「配達・集金・読者との結びつき交流会」など、各分野の会議と交流会は、どれも地域・職場・学園で根をはって活動する支部の存在意義への確信と誇り、支部の活動からつかみだした手がかり、ヒント、教訓、可能性が語り合われ、“明るさ”がはじける会議になりました。

 「世帯数の53%から改憲反対署名を集めた。その結果、地域が手のひらにのり、『集い』が開きやすくなり、入党の働きかけもできるようになった」(「車の両輪」交流会)、「党も民青も『ゼロからの出発』だったが、3年で二つの民青学生班と学生支部を結成した」(青年学生担当者会議)、「新たに3人の党員を迎えて『130%』を実現。普段からのつながりが大事。そのなかから、悩みごとを共有できる仲間ができてくる」(職場講座)――多くの支部がぶつかっている悩みを打開していく「宝庫」がさらに豊かにされています。これらの会議に学び、党の世代的継承という緊急かつ切実な課題に全党が向かっていく流れがつくられていることは、大きな希望です。

 全党の支部・グループのみなさん。7中総いらいの9カ月間にとりくんできた「手紙」と「返事」の運動がつくりだしてきた「豊かな宝庫」を生かし、さらに発展させ、「大運動」を飛躍させ、その目標を必ずやりとげようではありませんか。

(5)

 全党の支部・グループのみなさん。

 党勢拡大の前進のためには、法則的活動と一体に、党勢拡大の独自の追求、独自の手だてをとることがどうしても必要です。それは一つひとつの支部のみなさん、一人ひとりの党員のみなさんにとって、新しい「踏み切り」を必要とするものですが、どうか残る3カ月、みんなで新しい「踏み切り」に挑戦してほしい。これが私たちの心からの訴えです。

 第一の挑戦は、入党を働きかける対象を大きく広げていくことです。

 みなさんの支部では、入党を働きかける対象について、どう議論しているでしょうか。「あの人はまだ早い」「前に声をかけて断られたから」と、私たちの側から働きかけを狭めていないでしょうか。「あなたと力をあわせたい」という働きかけを、対象を狭めず、思い切って広く訴えていきましょう。

 第二の挑戦は、一人ひとりの入党の初心を語り、相手の方に“入党してほしい”という思いを正面から伝えることです。

 みなさんの支部では、「集い」に誘った人、演説会に参加した人、選挙や後援会活動で協力した人に、「あなたに入党してほしい」と正面から訴えているでしょうか。相手のためらいや不安にこたえる話し合いができているでしょうか。もちろん自ら進んで入党を申し込む方もおられます。しかし、多くの党員は、まわりの党員から自分の生き方を考える問いかけをされ、さまざまな不安を乗り越えていく励ましをうけて決意されたのではないでしょうか。入党する踏み切りを励ます働きかけを広げていきましょう。

 第三の挑戦は、気軽に「集い」―「入党懇談会」を開いていくことです。

 みなさんの支部では「集い」を難しく考えていないでしょうか。「集い」は大規模に人を集める形もありますが、少人数で気軽に開催し、声をかけたい人の都合や聞きたいことにあわせて日程を決め、入党の働きかけの機会にする「ミニ集い」も力を発揮します。「集い」を開けば相手の方の党への理解や共感は必ず深まります。志位委員長の「入党のよびかけ」「一問一答」の動画などを使い、「ミニ集い」を大いに開いていきましょう。

 第四の挑戦は、8中総の「特別決議」を討議・具体化し、青年・学生のつながりを出しあい、働きかけに踏み出すことです。

 青年・学生支部はもとより、地域支部が結びついている党員、読者、後援会員の結びつき、職場支部が結びついている青年労働者、地方議員の活動を通じての結びつきを全党でだしあうならば、若い世代に大規模に働きかけていくことができるのではないでしょうか。

 全党の支部・グループの力で、「数万の民青」「1万人の青年学生党員」の実現への道をひらく「大運動」にしていきましょう。

 第五の挑戦は、「しんぶん赤旗」読者拡大でも、「赤旗」の値打ちに確信をもって、広く購読をよびかけていくことです。

 みなさんの支部では、「赤旗」の魅力をどのように語りあっているでしょうか。いま大手メディアが、「権力の監視」というジャーナリズム本来の役割を果たしていないもとで、タブーなく真実を伝え、希望を運ぶ「しんぶん赤旗」の役割が際立っています。みなさんが苦労しながら支えている紙の「赤旗」の配達・集金網は、人と人とのあたたかい連帯のきずなとなっています。「しんぶん赤旗」中心の党活動の原点にたって、「赤旗」をよく読み、要求活動、後援会活動、「折り入って」作戦での結びつき、党員のつながりに光をあて、広く購読をよびかけていきましょう。

 第六の挑戦は、「週1回」の支部会議を確立し、8中総決定の読了・徹底を引き続き最優先課題にすえ、『百年』史と記念講演の大学習運動にとりくむことです。

 8中総決定と記念講演を深くつかみ、党の綱領と組織のあり方への攻撃を断固として打ち破り、「党への攻撃を前進の力に転化する」「党勢拡大こそ反共攻撃への最大の回答」との立場で奮闘しましょう。

 党大会まで残り3カ月。目標をやり抜くためには全党が特別の臨戦態勢をとることが必要です。それでは支部にとって最大の臨戦態勢は何か。「週1回」の支部会議を開催することです。「週1回は困難」という声もあります。しかし「週1回」にしてこそ困難を打開することができるのではないでしょうか。この会議の場を、お互いに経験を交流し、綱領と党史の学習にとりくみ、「楽しく元気の出る」場にしていく。このことこそ、困難を打開して、支部が深いところから力を発揮していく一番の力になるのではないでしょうか。

(6)

 全党の支部・グループのみなさん。

 最後にお願いがあります。

 「第一の手紙」を議論し、「返事」を寄せていただいた支部のみなさん。この「第二の手紙」をさらに討議していただき、支部の「返事」に書かれた目標と計画を、党大会にむけたとりくみで必ず実らせようではありませんか。「返事」では、目標と計画を明記するまでには至らず「まず一歩踏み出します」と書かれたものも少なくありません。しかし「まず一歩踏み出す」。そのことを全国の支部がやるならば、大飛躍が起こります。支部が直面している悩みや困難も、「まず一歩踏み出す」なかで解決していこうではありませんか。

 「返事」をまだ寄せるにいたっていない支部のみなさん。すでに「返事」を書き、前進を開始している多くの支部も、「130%はできる」という確信を持った上で「返事」を書いたり、実践をはじめたりしたところばかりではありません。“困難はあっても支部の灯を消すわけにいかない”“できるかどうかで悩むより、返事を出して踏み出してみよう”と、「大運動」に踏み出し、そのなかでたしかな手ごたえをつかんだという支部が大半です。ですからどうか今からでも、この「第二の手紙」を支部で議論し、その受け止めを「返事」にしたためてお寄せください。

 ある支部から中央委員会に次のような「返事」が届きました。

 「7中総が決定した手紙に、支部が呼応して返事をしたためる任務。目にした瞬間、尻込みを覚えました。力こぶを失い、辛くも立っているだけのわが支部に、手紙が提起する課題を実践するエネルギーが残っているのか。この実感ゆえにです。けれども、尻込みを払拭する指摘が、同じ手紙の一節をなしていました。修正して挿入された、血を吐くような言葉。困難に直面する支部も、存在すること自体に貴重な役割があり、その灯を消してはならない――。風前のともしびの支部にとって、まさに魂に触れる励ましでした。そうであったか。そうであるなら諦めに安住せず、強い風にも吹き消されぬよう、もうひと踏ん張りせねばと気づきました」

 全国の支部とグループのみなさん。ともに力をあわせて「大運動」を必ず成功させ、第29回党大会を歴史的成功に導こうではありませんか。


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