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2023年10月3日(火)

右派政権に不満 首都100万人 ポーランド

「法の支配」侵害・少数者抑圧…

“もうたくさんだ”

 ポーランドの首都ワルシャワで1日、民族主義的右派の「法と正義(PiS)」の政権への大規模な抗議集会と行進が行われました。ポーランドや欧米の各メディアが報じました。ワルシャワ市のベウス広報官は2日、「ワルシャワで間違いなく史上最大のデモになった。約100万人が参加した」と述べました。(田中健一)

他の都市でも

 2015年に発足したPiS政権は、政権が司法人事に介入する「法の支配」侵害、メディアに介入する報道の自由抑制、性的少数者の権利侵害や中絶の事実上禁止などのジェンダー問題、非欧州系移民の取り締まり―などで内外から批判を受けています。また、10%を超えるインフレ下での生活苦も問題となっています。

 ワルシャワ中心部の中央広場を埋め尽くした参加者は、「もうたくさんだ。変革を求める」などのプラカードを掲げ行動しました。

 同集会は、15日のポーランド総選挙を前に、中道派の最大野党「市民プラットフォーム(PO)」が党派を超えて、参加を呼びかけていました。元首相でPOを率いるトゥスク欧州連合(EU)前大統領は「わが国の歴史にとって、(右翼民族主義から欧州民主主義へ変わる)決定的な時が来ている」と述べ、2週間後に迫った選挙での政治転換を訴えました。

 社会民主主義勢力の「左派」など他野党も参加。「左派」のチャジャスティ共同議長は「PiSは絶えず敵を探している。今日は同性愛者、明日はユダヤ人、明後日はドイツ人」と述べ、現政権が敵を絶えずつくり出し、市民を分断していると非難し、市民と野党の団結と連帯を呼びかけました。

 抗議集会はワルシャワ以外の都市でも開かれました。


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