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2023年9月14日(木)

マイナ保険証・オンライン資格確認

医療機関に混乱

診療報酬明細書トラブル多発

保団連が最終集計結果

 全国保険医団体連合会(保団連)は13日、都内で会見し、マイナ保険証・オンライン資格確認トラブル事例アンケート第2弾の最終集計結果を発表しました。全国の医療機関でレセプト(診療報酬明細書)が返戻(へんれい=差し戻し)になった事例が55件紹介されるなど、同システムをめぐって現場が混乱している実態が明らかになりました。


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(写真)マイナ保険証やオンライン資格確認で発生しているトラブルが報告された保団連の会見=13日、東京都千代田区

 同アンケートは、保団連が7月27日から8月31日まで実施。39都道府県、7070医療機関から回答を得ました。

 この中で、医療機関が健康保険組合などの保険者に提出するレセプトに、負担割合の相違などの不備があり返戻になった事例が55件ありました。

 寄せられた自由記述欄には、「マイナ保険証で資格ありを確認しレセプトを提出したら、資格がなく返戻された。未収金が発生した」「(負担割合が)明確でなく、結果的に返戻が1人分だけで3回必要になった」などの回答が寄せられました。

 70歳以上の医療費は、人によって負担割合が異なっています。レセプト提出時に本来の負担割合と異なる場合など、提出内容に不備があった場合は返戻され、医療機関は再提出が必要になります。再提出後、不備がなければ報酬が支払われますが、数カ月後になることもあります。

 保団連の前谷かおる事務局次長は「いったん提出したレセプトが戻されると、医療機関にはその分の収入が入らなくなる。(再提出のための)事務負担にもなる。今後追及していきたい問題だ」と述べました。

 また、70歳以上の患者の健康保険証券面の負担割合と、同システム上で表示される負担割合が異なる事例は、39都道府県の978医療機関で発生したことが紹介され、1医療機関で50件のエラーが確認されたケースも3件あったとしています。

 保団連は同日、厚生労働省に、同システムをめぐって発生している問題の解決をもとめ要請を行いました。


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