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2023年9月12日(火)

きょうの潮流

 家でテレビを見ていた時のことです。番組は、ある高校にプリントシール機を設置し、生徒が好きな相手を誘って一緒に写真を撮る―という内容でした▼女子生徒から男子生徒、男子生徒から女子生徒へと緊張しながら声をかけます。するとわが子が「女子から女子、男子から男子っていうパターンがあってもいいのにね」と一言。私にはなかった発想に、ハッとさせられました▼ドラマなどで同性愛が肯定的に描かれたり、多彩な性的指向(恋愛の対象となる性別)を耳にしたりと性の多様性にふれる機会が増えました。「当たり前」と思っていたことを考え直す機会も増えたと感じます▼この夏開かれた全国保育団体合同研究集会「乳幼児期の性と保育」の分科会では、保育園での工夫が報告されました。たとえば壁が低く丸見えだったトイレを改善したり、部屋に仕切りを置いて着替える場所を作ったり。乳幼児だから平気だと考えず自分の体を守れるように配慮する。子どもは「自分が大切にされている」と感じ、他者を大切にする気持ちにつながっていくのだと▼絵本を使った性教育で、だれを好きになってもいいこと、家族のかたちは多様でパパがいなくてもママが2人いても、いろいろあって当たり前だと伝えているという話も▼性について学び考えることは、多様な生き方や人権を尊重することにつながります。つくられた「普通」と、そのもとで続いてきた制度や慣習。仕方ないとあきらめず、多彩な選択肢をつくっていく時です。


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