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2023年9月10日(日)

オンライン資格確認トラブル

医療機関 受付業務増えた

患者への説明や機器操作補助

紙の保険証残すべきだ93%

東京歯科保険医協会調査

写真

(写真)調査結果について説明する、東京歯科保険医協会の馬場安彦副会長=8日、東京都新宿区

グラフ

 東京歯科保険医協会は、会員医療機関に対し行った患者が加入している医療保険を確認するオンライン資格確認のトラブル実態調査第2弾の集計結果を公表(8日)しました。調査は、7月31日から8月31日までに実施したもの。マイナンバーカード保険証の利用で受付業務が増えたと回答したのは95医療機関(回答総数102)。増えた業務内容として、「患者への説明」が84・2%、「機器の操作補助」は81・1%でした。

 マイナ保険証の利用により、患者への説明や機器の操作補助など、医療機関の負担が続いている実態が明らかになりました。

 また今回の調査でも、70歳以上の高齢者でオンライン資格確認で表示される内容と健康保険証の負担割合が異なる事例がありました。なかには、3割負担か2割負担かが明確でなく、診療報酬明細書(レセプト)を3度にわたり再請求した事例もありました。

 厚生労働省は8月から、マイナ保険証利用で資格確認ができない場合に患者に対し「資格申立書」を記載させる新たな対応を示しています。これに対しては、79・2%の医療機関が「健康保険証の持参で十分」と考えていました。また、「受付の対応が増える」は68・3%、「患者とのトラブルを懸念」との回答も52・5%ありました。

 システム運用上のトラブルに対し、「患者がマイナ保険証について理解していないのを医療機関が説明するのはおかしい」などの声が寄せられました。

 同調査では、回答した医療機関のうち、93%が紙の健康保険証を残すべきだと考えていました。


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