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2023年8月24日(木)

やっぱり面白い! 8中総読みどころ(3)

党攻撃にどう立ち向かうか

前進の力へ転化させよう

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(写真)第28回党大会で中央役員選挙の投票をする代議員=2020年1月18日、静岡県熱海市

 8中総が総選挙をたたかう政治姿勢の第二として強調しているのが、「支配勢力によるわが党の綱領と組織のあり方に対する攻撃を打ち破って、党への丸ごとの支持を広げ、積極的支持者を増やす政治的大攻勢をかけること」です。

 ここは、8中総の肝ともいえる部分です。入党の働きかけや読者になってもらう取り組みなどで、その影響にぶつかることもたびたび。党内にもモヤモヤや疑問をもっている方もいるでしょう。8中総には、その回答がすべて示されています。

綱領への攻撃―「はてなリーフ」改定版で打ち返そう

 綱領に対する攻撃を打ち返す「最良の資材」は、「はてなリーフ」改定版です。

 「リーフ」は、一部の政党やメディアが綱領に対して「現実離れしている」「空想的」などと攻撃していることに対し、簡潔にわかりやすく答えています。

 たとえば、「日米同盟」では、「防衛費」が5年で43兆円になることや、「敵基地攻撃」への報復で日本に戦火がおよぶ危険を指摘し、「アメリカいいなり続けていいのか」と問いかけ。「安保条約」は、米軍が“日本を守る”どころか、日本が侵略戦争の出撃基地になり、アメリカの戦争にいや応なく参加させられることを指摘。対等・平等・友好の日米友好条約を結び「日米新時代をひらこう」と展望を示しています。

 また、「平和なアジア」では、すでにある「平和の枠組み」=「東アジアサミット」を生かし、東アジア規模での友好協力条約を結ぼうと提唱。「日本と中国」の緊張と対立の解消方向、「自衛隊」の見方なども丁寧に説明しています。

 8中総は「総選挙に向けて、この内容を学び、語り広げること」を呼びかけています。

民主集中制への攻撃―二つの面から反論

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(写真)除名された元党員を利用したメディアの反共キャンペーンに反論したパンフ『党首選出と安保政策をめぐる攻撃にこたえる』

 党の組織のあり方では、民主集中制に対して「閉鎖的」「異論を許さない」などといった攻撃がかけられています。8中総では二つの面から「民主集中制のどこが問題というのか」と反論しています。

 第一は、近代政党なら当たり前の制度ではないかということです。二見伸明元公明党副委員長は、ツイートで「志位委員長が党幹部会(第8回中央委員会総会)で吠(ほ)えた。民主集中の『民主とは党内民主主義のこと。集中とは統一した党の力を集めること。この両方の要素は国民に責任を負う近代政党ならば当たり前』。集中とは別言すれば団結だ。政治学者二見伸明は百点満点を付けた」とのべています。

 8中総では、2カ月前から議案を全党討論し、練り上げる党大会の運営をあげ、民主集中制のもとで、徹底した民主的運営を実践していることを指摘。討論を通じて、同性愛についての過去の論文の間違いをただしたことも示しています。

 行動の統一でも、“行動はバラバラでいい”と規約に書いている党はなく、自民党の「党則」「規律規約」でも「党の規律をみだす行為」や「党の方針…を公然と非難する行為」には「処分」をおこなうとしていることも紹介しています。

 第二は、日本政治のゆがみを「もとから変える」ことをめざす日本共産党にとって、「行動の統一はとりわけ重要」だということです。なぜなら、2021年の総選挙以来の攻防のプロセスをみても、社会進歩の事業の一歩一歩で、支配勢力による激しい攻撃や妨害があり、行動の統一がなければこれを打ち破ることができないからです。

 8中総は、「民主」の面でも、「統一」の面でも、「現代にふさわしい組織のあり方の発展は必要」として、双方向・循環型の民主的党運営をさらに発展させる必要性を指摘。市民的なモラル、ジェンダー平等、ハラスメント根絶などでつねに自己改革にとりくむことも銘記しています。

党の指導部選出方法―現行が最も民主的で合理的

 党指導部のあり方に対する批判・攻撃に対して、8中総は全面的に回答しています。

 一つは、党員の直接選挙で党首を選んでいないことをもって「閉鎖的」とする批判・攻撃です。

 直接選挙で選んでいないから「閉鎖的」という批判はもともと根拠がありません。8中総は、党規約にもとづく現行の選出方法が、民主集中制とも合致し、最も民主的で合理的な方法だと指摘。山下芳生副委員長の論文(「赤旗」2月11日付)で明らかにした、その理由を3点列挙しています。

 第一は、「個人の専断を排し、集団指導によって民主的に党を運営するうえで、一番合理的」ということです。日本共産党は党大会で選出された中央委員会が党首=幹部会委員長だけでなく、副委員長、書記局長など集団的な指導部体制を選びます。集団指導による党運営でこそ、全党の英知を結集し、党の方針と諸活動を発展させることができます。

 第二は、「派閥・分派をつくらず、国民に対して統一的に責任をはたすうえで、一番合理的」ということです。党首公選になれば、党首のポスト争いのために必然的に派閥がつくられることは他党の現実が証明しています。

 第三は、「もともと日本共産党は『ポスト争い』とは無縁な党」ということです。個人的栄達や私利私欲で党員になる人はいません。ですから、その時々に党が必要としている任務に照らして人事を集団的に検討、吟味して提案し、民主的選挙を経て体制を決めています。

委員長の在任期間―確固たる路線の継承・発展こそ

 党指導部への批判・攻撃の、もう一つは「委員長の在任期間が長すぎる」というものです。

 たしかに他党に比べれば長いのは事実です。しかし、批判の中身は委員長個人の政治的な誤りとか、品性の問題点などではありません。つまり、「選挙で後退した」「党勢が後退した」など、日本共産党そのものに対する攻撃にほかなりません。

 だいたい、「長すぎるのが問題」という批判は、20年の第28回党大会にむけた討論ではまったく出なかった批判であり、21年総選挙以来の反共攻撃のなかで支配勢力から意図的に持ち込まれた議論であることも指摘し、全党の力で打ち破ろうと呼びかけました。

 党指導部のあり方では、第28回党大会での中央役員候補者名簿についての報告で重視した諸点のなかでも、「党のひきつづく確固たる路線を継承・発展させる」ことが日本共産党の“命”にかかわる重要な仕事であり、中央委員会に求められる最も重要な責任だと強調しています。

なぜバッシングされるのか―革命党の証し、誇りをもって反撃を

 最後に、8中総は「なぜ共産党はこんなにバッシングされるのか」との質問に、「端的に言えば日本共産党が革命政党であるから」とズバリ回答しています。

 つまり、現在の体制を大もとから変革する綱領をもち、不屈に奮闘する党だから、古い体制にしがみつく勢力にとってはもっとも恐ろしい、手ごわい相手なのです。

 そのことを踏まえ、8中総は「日本共産党に対する攻撃は、わが党が革命政党であることの証しであり、誇りをもって打ち破ろうではありませんか」と呼びかけています。(つづく)


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