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2023年7月30日(日)

ヒ素 池から地下にも

はたやま氏「遮水シート早く」

北海道蘭越町

写真

(写真)遮水シートが敷かれてなく、ヒ素を含む水が地下浸透している池=21日、北海道蘭越町

 三井石油開発(本社東京)が北海道蘭越(らんこし)町の国定公園内で実施していた地熱資源ボーリング調査で、硫化水素を含む水蒸気がいまも噴出し続け、基準値の最大約2700倍のヒ素を含む汚染水が外部流出した現場に遮水シートで処理されていない池があることが判明しました。経済産業省と環境省が28日までに、党国会議員団道事務所に回答しました。

 はたやま和也元衆院議員・比例予定候補と丸山はるみ道議らは21日、現地を調査。掘削やぐらの左側の白く濁った池には、遮水シートが見当たりません。

 経産省資源エネルギー庁は、問題の池(濁水ピット)について、「遮水シートを敷いていない」と認め、「濁水は常時でなく風向きによってたまる。遮水処理されている沈砂池にポンプで移動させている」とし、蘭越町には「連絡されている」と答えました。

 環境省道地方環境事務所は「濁水ピットに土のうを積んであり、流れ出ていない」としつつ、「地下に浸透している」と外部環境への影響を認めました。

 「水質汚濁防止法等に抵触しないか」との問いに、環境事務所は「道によれば水質汚濁防止法に定める特定施設が設置されていないことから同法に基づく排出規制は適用されない」と回答。一方、「道は地下浸透防止対策を講じるよう事業者を指導した」といいます。

 同事業に助成金を交付している独立行政法人エネルギー・金属鉱物資源機構が定めた「自主保安指針」には、順守すべき法律として環境基本法や水濁法を列挙。「特定施設」として「掘削用の泥水分離施設」を例示しています。はたやま氏は「『泥水分離施設』が設置されていないとすれば、事業者が『指針』から逸脱していることになる。常時濁水がたまってないのなら、すぐに遮水シートを敷設すべき」と指摘しました。


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