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2023年6月24日(土)

沖縄「慰霊の日」全戦没者追悼式

デニー知事が平和宣言

対話による外交を訴え

 1945年、太平洋戦争末期の悲惨な地上戦で20万人を超す人々の命が失われた沖縄戦から78年となる「慰霊の日」の23日、沖縄県は糸満市摩文仁(まぶに)の平和祈念公園で、「沖縄全戦没者追悼式」を開きました。4年ぶりに一般の人も参列し、恒久平和を願いました。(玉城デニー知事の平和宣言


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(写真)名前が刻まれた刻銘板に手を合わせる遺族=23日、沖縄県糸満市

 平和宣言で玉城デニー知事は「戦争体験者が戦争の不条理と残酷さを後世に語り継いできてくれた実相と教訓を胸に刻み、あらゆる戦争を憎み、二度と沖縄を戦場にしてはならないと決意を新たにする」と述べました。

 名護市辺野古の米軍新基地建設の断念や普天間基地の早期閉鎖・返還など基地問題の解決を強く求め続けていくと強調しました。

 岸田政権の安保3文書が沖縄での軍事力強化を記しているとして、「苛烈(かれつ)な地上戦の記憶と相まって、県民の間に大きな不安を生じさせており、対話による平和外交が求められている」と指摘。県独自の地域外交を展開し、平和構築に貢献すると訴えました。

 デニー知事が「私たち一人一人が平和について考え、沖縄から世界へ平和のバトンをつなげ、核兵器の廃絶、戦争の放棄、恒久平和の確立に向け絶え間ない努力を続けていく」と述べ、「しまくとぅば(島言葉)」と英語を交えながら平和な沖縄の未来をつくる決意を宣言すると、会場から大きな拍手が湧き起こり、指笛が響きました。

 沖縄県遺族連合会の宮城篤正会長が追悼の言葉を述べ、つくば開成国際高校3年の平安名秋(へいあんな・あき)さんが、平和の詩「今、平和は問いかける」を朗読しました。

 岸田文雄首相や衆参両院議長らも出席。岸田首相は「基地負担の軽減に全力で取り組む」と述べましたが、辺野古新基地強行や沖縄へのミサイル配備など大軍拡については口を閉ざしました。


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