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2023年6月5日(月)

未来ある酪農政策を

紙氏の質問に参考人

参院農水委

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(写真)意見陳述する(手前左から)齋藤良樹、小林信一、金谷雅史らの参考人各氏=1日、参院農水委

 参院農林水産委員会は1日、離農に歯止めがかからない酪農危機を受けて参考人質疑をおこないました。

 千葉県で酪農を営む金谷雅史さんは、「酪農家収入の基礎である乳代の30円引き上げを求めているが、まだ10円にとどまっている」「酪農危機の底を脱していない」などと述べ、「酪農家の社会的地位が低いと感じている酪農家が多い。人並みに生活できて、もうけがでる。未来を見据えた酪農政策の議論をお願いしたい」と要望しました。

 紙氏は、酪農のやりがい、現在の危機を打開するための即効性のある対策について質問。金谷氏は、涙ぐみながら「消費者の方にありがとうと言われたときにやりがいを感じる。酪農家が表に出てありがとうと伝えたい」「赤字補てんのために1頭10万円の支援があれば借金を返せる」と答えました。

 紙氏は、約400万トン(生乳換算)もの乳製品が輸入されているとして、需給調整システムのあり方を質問。静岡県立農林環境専門職大学の小林信一教授は、「生産者が安心して後継者を持てる経営環境をつくることが国の役割で、それがあって初めて需給安定になる。欧州連合やアメリカのように、したたかに国を守る施策にしてほしい」と述べ、JA全農の齋藤良樹常務は「輸入の大半はチーズだ、(全農として)国産の品質をあげる取り組みをしたい」と述べました。


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