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2023年6月4日(日)

大雨 党議員対策奔走

各地で調査・救援

 台風2号や梅雨前線の影響で2日から3日にかけて、各地で浸水などの被害が続出しました。日本共産党の地方議員たちは両日、救援活動や被害状況の調査に奔走しました。

避難所を急設

愛知・豊川

 愛知県豊川市では2日午後10時ごろ、水害の危険度が最も高い警戒レベル5の「緊急安全確保」が、市内全域7万9651世帯、18万9021人に出されました。

 多くの場所で道路が冠水し通行止めに。日本共産党の安間寛子市議は、避難所まで危険な経路を通らなければならない住民から近隣の公共施設を開放してほしいと相談され、市防災対策課へ連絡。避難所として開設することができました。

 一宮東部、一宮西部両小学校では計約50人が避難。安間議員は市職員とタオルや毛布を渡しながら被害状況を聞き取りしました。両校の体育館で16カ所も雨漏りし、いずれもエアコンは未設置でした。

 同日午後8時ごろ帰宅しようとすると駐車場が冠水し自家用車が水没。避難所で一夜を過ごしました。安間市議はこれまでも避難所の雨漏りを指摘し、老朽化校舎の改修や体育館へのエアコン設置を求めてきましたが、市は「予算がない」と応じていません。安間市議は「避難者が安心して過ごせる環境にすべきだ」と指摘します。

懸念した事態

三重・鳥羽、伊勢

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(写真)五十鈴川支流の矢田川が氾濫し、床上浸水した住宅。床上30~40センチ浸水していました=3日、三重県伊勢市楠部町(川口市議提供)

 三重県では2日、県内で観測史上初の線状降水帯が発生。24時間降水量は、鳥羽市490ミリ、大紀町392ミリで観測史上最大。津市や伊勢市など7市町で6月の観測史上最大を更新しました。

 日本共産党鳥羽市議団(戸上健・中村浩二両氏)は2日と3日に市内を調査。3日には、日本共産党が乱開発だとして中止を求めている同市船津町の大規模太陽光発電所建設現場で、洪水調整池が満杯になっていることを確認。近隣の男性(60代)は、大雨で森林を伐採した山肌から茶色く濁った水が流れ出し自宅前まで浸水したと述べ、「一気に水が押し寄せてきた。心配していた事態になった」と語りました。

 三重県伊勢市楠部(くすべ)町では市によると床上浸水1件、床下浸水が7件発生。日本共産党の川口浩市議は最も浸水被害が起きやすい場所で、2017年にも洪水が発生したといいます。川口氏によると、30~40センチ床上浸水した家では、水は引いたものの、ふすまの唐紙がずぶぬれに。別の家では軽自動車が水没していました。

支援体制訴え

和歌山・紀美野

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(写真)大雨の影響で擁壁が大きく崩れ、ふさがれた町道=2日、和歌山県紀美野町(美濃町議提供)

 和歌山県紀美野町では町内を流れる真国川の水位が上昇。日本共産党の美濃良和町議は、水位が数分で1メートルほど上昇したといいます。町によると床上・床下浸水をした建物はあわせて21件。美濃町議の知人が菌床シイタケを栽培している農業用ハウスには、土砂や枝が流れ込んできたといいます。町の人口は8256人で高齢化率は48・6%にのぼります。美濃町議は「町だけで対応するのは困難であり救援体制が必要だ」と語りました。

危険箇所断水

岐阜・瑞浪

 岐阜県内では土岐川が増水。瑞浪(みずなみ)市釜戸町で越水しました。日本共産党の犬塚利彦市議によると、越水で道路下の3分の2が半円状に削られました。水道管がむき出しになり、300戸以上が断水しました。犬塚議員は「削られた場所はもともと危険箇所で、市民らが以前から工事を要望していた」といいます。

行政備え脆弱

奈良・大和高田

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(写真)ガードレールの右側の川が越水し、冠水した道路=2日、奈良県大和高田市(所市議提供)

 奈良県大和高田市では、日本共産党の所進(ところ・すすむ)市議が2日、河川の越水で道路が冠水した自宅付近を調査。住民から車が立ち往生しないよう交通規制をしてほしいとの要望を聞き、市役所と警察に連絡。現場に到着した警官が市に連絡したところ「人手も規制表示など備品も足りず、今対応できない」と言われ、現場確認をして引き返したといいます。同議員は「日ごろからの備えが脆弱(ぜいじゃく)だ」と指摘します。3日には通学路でもある陸橋の降り口に水がたまっていると住民から連絡を受け現場を確認。同議員は市に対応を求めるとしています。


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