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2023年5月12日(金)

女性トイレ増やし、行列解消を

参院内閣委 井上議員が質問

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(写真)質問する井上議員=9日、参院内閣委

 日本共産党の井上哲士参院議員は9日、通勤や観光など日常の切実な問題になっている女性トイレの行列解消のために増設を求めて参院内閣委員会で質問しました。

 国土交通省のアンケート(2016年)では、駅や空港などの交通施設、大規模商業施設のトイレで、4割以上の女性が「行列に並ばなければならない」と回答。男性の1・5倍から3倍に上ります。

 井上氏は、政府が「男女共同参画の視点からの防災・復興ガイドライン」(内閣府)で「(避難所)の女性トイレの数は男性用に比べ、多くする」と示していることに言及し、公共トイレでも女性トイレを多く設置する必要性について質問。小倉将信担当相は「待ち時間の男女の均等化が図られることが望ましい」と答弁しました。

 質疑の中では、国交省が「女性が輝く社会づくりにつながるトイレ等の環境整備・利用のあり方に関する取りまとめ」(17年)で、行列の主な原因は「トイレ利用者数に見合った個室便房数になっていないこと」だとしていたにもかかわらず、トイレ設置数の把握もしていないことがわかりました。

 井上氏は、駅などのトイレを300カ所以上調べた都内の女性によれば、男性用が女性用の1・76倍にもなっていることを紹介。実態を把握して改善のとりくみを強化するよう求めましたが、国交省の岩月理浩(まさひろ)総合政策局次長は、同取りまとめを「改めて周知する」と答えるだけでした。

 さらに井上氏は女性トイレ利用時間が男性の2・5倍かかるという調査や女性用トイレを男性用の2倍にするのが公平だとする英国王立公衆衛生協会の報告書を示し、「トイレの男女比の目安になる考え方を示す必要がある」と主張。小倉担当相は「国土交通省の取りまとめにもとづいて、施設設置管理者との情報共有、関係省庁からの情報発信につとめてもらいたい」との答弁にとどまりました。


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