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2023年5月5日(金)

きょうの潮流

 4月から高校生になった姪(めい)が制服姿の写真を送ってくれました。記者も通った高校ですが、制服のデザインはすっかり様変わり。時の流れを感じました▼制服への思いは人によってさまざまです。着るのが楽しい子もいれば、制服が苦痛で学校に行けなくなる子も。近年、多様な性自認への配慮から制服の選択肢を広げる学校が増えています▼ある高校では「スカートをはくたびに自分を否定されるようで学校生活がつらい」という生徒の訴えを機に、女子の制服にもスラックスを導入しました。裾が分割されたキュロットスカートを男女ともに選択できる学校も。動きやすさや寒さ対策を理由に選ぶ生徒もいます▼そもそも制服って必要?と制服そのものを見直す動きも増えています。ある高校の生徒会は、制服でも私服でも通える「お試し週間」を実施。試行錯誤しながらルールを作りました。「生徒が主体的に考える良い機会になった」と校長は言います▼わが子が通う高校には制服がありません。時間割に応じてブレザーとスカート、シャツとズボンなど、見た目と活動のしやすさを考えて選んでいます。場所や状況に合わせてふさわしい服装を考える、そんな力が子どもたちにも身に付いているのです▼誰かが決めた「高校生らしさ」「女らしさ」「男らしさ」を押し付けるのではなく、多様な選択を尊重し「自分らしさ」を発揮できる学校であってほしい。子どもをルールで縛るのではなく信頼してまかせる。おとなの姿勢が問われます。


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