2023年5月1日(月)
賃上げへ96時間スト
回答額上積み 交渉継続
化学一般・東海大王製紙パッケージ労組
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今年の春闘で、物価高騰から生活を守る大幅賃上げを掲げてストライキに立ち上がる労働組合に注目が集まりました。メーデーの原点は1886年5月1日、1日8時間労働の実現を求めて就労を拒否したシカゴの統一ストライキです。化学一般労連・東海大王製紙パッケージ労働組合は96時間(4日間)ストライキを実施し、会社回答額の上積みを勝ち取りながら交渉を継続しています。
職場は、大王製紙の100%子会社、大王パッケージの愛知県豊橋市の工場です。
会社は3月、春闘の初回回答で「親会社の大王製紙が赤字だから厳しい」と月額3900円を提示し、昨年の4100円を下回りました。組合は「私たちの生活はもっと厳しい」と抗議。4月11、12両日に48時間(2日間)ストを構えました。
4月6日の2次回答で、会社は200円上積みの4100円を提示しましたが、組合は「誠意ある回答ではない」とさらに2日間、3分の1の組合員によるストの追加実施をきめ、10~13日の96時間ストを決行しました。
現在、組合は回答額に500円、100円と上積みさせ、4700円まで引き上げています。
「最後まであきらめない」
4月11日夕、ストライキ決行中の化学一般労連・東海大王製紙パッケージ労働組合は、会社前で抗議集会を開きました。愛労連などからも支援者が駆け付けました。
竹内俊博委員長は、「世論がベア重視にもかかわらず実質賃金を下げることは許されない」と訴えました。
同組合によるストは2018年以来。5年前は、会社が中国の古紙高騰の影響などを理由に賃上げを抑えようとしましたが、組合はストを実施し例年並みの賃上げを確保しました。
今年、会社は親会社の赤字を低額回答の理由にしていますが、組合は「これまで黒字でも賃金は抑え込まれてきた」と反論。「製品の値上げをお願いしているのに、賃上げせずに消費が冷え込めば、価格転嫁できずにますます経営が厳しくなる負のサイクルに陥る」と強調しています。
長野工場の大王パッケージ長野労組でも、4月26~28日に72時間(3日間)ストを実施。連携してたたかい、「最後まであきらめない春闘にしよう」と呼びかけています。