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2023年2月17日(金)

沖縄・小学校からPFAS

普天間基地に隣接

比較土壌の16.5倍検出

 沖縄県環境部環境保全課は15日、米軍普天間基地(同県宜野湾市)に隣接する小学校で土壌中に含まれる有機フッ素化合物PFASの調査を行った結果、米軍基地が周辺にない同県糸満市の土壌と比較し、16・5倍のPFOS(PFASの一種)が検出されたと明らかにしました。

 人体への有害性について指摘されるPFASが、普天間基地由来で周辺環境を汚染している可能性に関し、同課は「否定することはできない」と指摘。基地内への立ち入り調査や国と米軍による原因究明、対策を求めていくとしています。

 県は昨年12月、同小学校と糸満市のほか米軍嘉手納基地周辺など計5カ所で土壌を採取。同小学校で1グラムあたり6・6ナノグラムのPFOSが検出されたのに対し、糸満市では同0・4ナノグラムでした。

 国際的に規制が進むPFASについて、日本は土壌の基準がありませんが、米国環境保護庁は地下水を汚染する可能性があるとする基準値(同0・36ナノグラム)などを定めています。

 昨年8月、市民団体「宜野湾ちゅら水会」が独自に同小学校の土壌調査を実施。最も高い値で同1・1ナノグラムのPFOSが検出されていました。ちゅら水会メンバーで日本共産党の宮城優宜野湾市議は、子どもたちの健康への影響が懸念されるとして、「米軍が汚染を認めないなら、国の責任で対策を至急やるべきだ」と話します。

土壌調査で検出されたPFOS・PFOAの値(ともにPFASの一種)
調査地点 PFOS PFOA
普天間基地に隣接する小学校 6.6 0.7
宜野湾市① 0.6 0.4
宜野湾市② 0.7 0.4
嘉手納町 0.5 0.3
糸満市(比較対照地) 0.4 0.5
単位:ナノグラム/グラム

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