しんぶん赤旗

お問い合わせ

日本共産党

赤旗電子版の購読はこちら 赤旗電子版の購読はこちら
このエントリーをはてなブックマークに追加

2023年2月14日(火)

統一地方選 共産党議席の値打ち

香川 2議席、願い実現の力

党県議団、統一協会と自民の癒着追及

 香川県議選(3月31日告示、4月9日投票)で、日本共産党は高松市区(定数15)の、かし昭二(73)=現=、秋山ときさだ(36)=現=の両氏の現有2議席確保をめざします。県都で初めて2議席を獲得して4期16年。一貫して県民に寄り添い、願いを実現する確かな力になっています。(酒井慎太郎)


写真

(写真)かし昭二予定候補=現 高松市区(定数15)

写真

(写真)秋山ときさだ予定候補=現 高松市区(定数15)

35人学級が全学年に広がる

 今年度、県独自の中学3年の35人学級が実現しました。これで2012年度に小学1年と2年から始まった35人学級はようやく、小・中学校の全学年に広がりました。

 「学級の人数が減れば、子どもたち一人ひとりに手厚く関われます。大きな違いです」。元小学校教員で香川県教職員組合の書記長を務めた井上泉さん(62)は喜びます。

 香川県で35人学級が始まったのは12年度と遅く、46道府県目でした。県は01年度、少人数学級の実施を拒む国の方針に沿い、教科ごとの少人数指導を中心とする香川型教育を導入していました。県議会は当時から、少人数学級を求める共産党以外、県の政策に異を唱えないオール与党。少人数学級を求める保護者や教職員らの請願は毎回、否決されていました。

現場の声聞いて

 共産党は07年の県議選高松市区で初めて1増の2議席を実現。本会議の一般質問は年4回に倍増し、委員会質問も含めてほぼ毎議会、少人数学級の実施を求めてきました。

 井上さんは党県議団が学校を視察もして教職員や保護者の声を聞いていたと指摘し、「現場の声を聞いてもらえる機会が増え、議会に声が届きやすくなりました」と語ります。

 35人学級が広がると、教育長も党派を超えた県民的な要求だと言及。16年の県議会では少人数学級の拡大などを求める意見書が全会一致で採択されました。この数年は足踏みするなか、党県議団は「コロナ禍だからこそ、子どもの安全を守るために少人数学級を」と訴えてきました。

 党県議団は県議会(定数41)で唯一、県議1人あたり100万円以上もの公費を使った名ばかりの海外視察の中止を求め、参加していません。

 16年と17年の4件の海外視察について、高松地裁は21年12月の確定判決で「海外視察に名を借りた観光」などと認定。参加した県議20人全員に約760万円の返還を求めるよう県に命じました。

 党県議団はまた、政務活動費について、すべての領収書を添付してきました。その実践から「できないことはない」と1円からの領収書添付を何度も申し入れ、13年度に実現。それまで不要だった1万円以下の領収書も添付・公開させたことで、「意見交換会」などの名目で自治会などに支払っていた不正が明らかになりました。

 13年度に県議と元県議23人がこうした名目で支出した総額は970万円。高松地裁は21年4月の確定判決で違法と認め、返還させるよう県に命じました。

 さらに、寄付行為を禁じた公職選挙法違反の疑いで刑事告発され、県議会は21年12月、県議と元県議21人が18、19年度に支出した1000万円についても返還するとしました。

 税金の使い方の無駄や不正に対し、県民の目線で議会改革をリードしてきた党県議団。県民から「共産党が議会におらなんだら、わや(むちゃくちゃ)やな」と注目されています。

 統一協会と自民党県議らとの癒着の問題でも、昨年の9月、11月議会で追及したのは党県議団だけでした。昨年8月には県に統一協会関連団体のイベント「ピースロード」の後援取り消しを申し入れ、取り消させました。さらに、その実行委員会名簿を県に情報公開請求し、自民党県議5人と元県議1人らの関与を告発。県議会の高城宗幸議長に対し、すべての県議の関与の調査・公表を申し入れましたが、高城議長は「議員個々の問題」と調査を拒んでいます。

18氏が争う激戦

 県議選高松市区で、かし予定候補は6期目、秋山予定候補は2期目に挑み、16年続く2議席確保をめざします。

 一方、議席増を狙うのは国民民主党が1増の2議席と維新の会が初の1議席、無所属が1議席で、いずれも有力。立憲民主党と公明党は各現有2議席確保、自民党は昨年末まで2増の10議席でしたが、現職と前職の2氏が立候補を断念し、現有8議席確保にとどめています。定数15を有力18氏が争う激戦です。

 党県議団は、就学前にとどまる子ども医療費無料化を高校卒業まで拡充するよう求めてきました。県議選の公約にも掲げています。

 昨年7月には「高校生までの医療費無料化を求める香川県民ネットワーク」が結成されました。県内では全17市町の努力で中学卒業まで無料化され、高校生まで広げる市町も増えています。同ネットは今月、これまでに寄せられた約5000人分の署名を県に提出します。県は来年度予算案で小学3年まで引き上げるとしています。

 同ネットの事務局を務める男性(46)は県議選にのぞむ党県議団に、「何が何でも勝ち抜いて2議席を維持してほしい。高校生の医療費無料化まで頑張ってもらいたい」と期待を寄せます。

写真

(写真)統一協会と全県議の関与を調査・公表するよう県議会の高城議長(右)に申し入れる(左へ)かし、秋山の両県議=2022年10月


pageup