しんぶん赤旗

お問い合わせ

日本共産党

赤旗電子版の購読はこちら 赤旗電子版の購読はこちら
このエントリーをはてなブックマークに追加

2023年1月19日(木)

医療は特権でなく人権

サンダース氏 米議会演説

企業の強欲とたたかい国民のため働くのが仕事

 【ワシントン=島田峰隆】米民主党進歩派のサンダース上院議員は17日、連邦議会で演説し、「企業の強欲とたたかう勇気を持ち、トップ1%ではなく国民のために働くことがわれわれの仕事だ」と訴えました。サンダース氏は1月から始まった新会期で上院の厚生教育労働年金委員会の委員長を務めています。


写真

(写真)米連邦議会で演説するサンダース上院議員=17日、ワシントン(YouTubeの動画から)

 サンダース氏は、3人の大金持ちが米国民の下位半分の総資産よりも多い資産を持つなど、経済格差の「不公平さ、残酷さ、醜さ」が際立っていると指摘。「米国の労働者階級は富裕層ではなく普通の国民の要求に応える政策を望む点では団結している」と語り、「委員会で労働者、お年寄り、若者らの声を直接聞きたい」と抱負を語りました。

 サンダース氏はここ数年の特徴として「新型コロナのもとで無数の国民が亡くなったり病気になったりした一方、ビリオネア(資産10億ドル以上の大富豪)はより豊かになり、宇宙へ旅行し、豪華ヨットや豪邸を買った」と非難しました。

 「特に医療へのアクセスほど重要なものはない」と強調したサンダース氏は、民間保険会社や製薬企業が巨額の利益を上げるなか、何万人もの国民が高額医療費で破産し、治療を見送って手遅れになり死んでいると指摘。「医療は特権ではなくすべての人の人権だ。主要国で導入されている国民皆保険制度を始めるときだ」と述べました。

 サンダース氏は「経済のゆがみの一方で、アマゾンやスターバックス、大学や工場で、全米の労働者が企業の強欲に反撃し、労働組合を組織している」と強調。企業に対して労組つぶしの中止を求めたほか、議会には連邦最低賃金の引き上げを呼び掛けました。


pageup