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2022年12月21日(水)

きょうの潮流

 一年を振り返る年の瀬です。恒例の「今年の漢字」は「戦」。ロシアによるウクライナ侵略が人々の念頭に。全国からの募集で最多の票を集めました▼英オックスフォード出版社が発表した「今年の言葉」は「ゴブリン・モード」でした。英語話者30万人による初のネット投票で選出されました。ゴブリンとは、欧州の民話に出てくる小鬼。「悪びれることなく気ままに、怠惰にふるまう」との俗語です▼使用頻度が上がったのは2~3月。新型コロナ感染対策が、欧米では徐々に緩和され始めた頃です。行動規制下では、家の中で惰性なゴブリン・モードになった人々。窮屈な“普通の生活”に戻ることを嫌う気分をとらえた表現だそう▼周りにどう映るかではなく“自分らしく”を肯定する言葉が支持されました。窮屈で厳格な制限にあらがう人々は、中国でも。火災事故を契機に、行動制限はもうたくさんだと各地で白紙を掲げる抗議が起こりました。政治体制への批判も出る異例の事態に、中国政府はようやく規制を緩和しました▼日本でも勇気ある行動が社会を動かしました。元陸上自衛官の五ノ井里奈さんはその一人。所属していた部隊で受けた性暴力被害を実名で告発し、防衛省に事実を認めさせ、加害者を謝罪へと追い詰めています▼声を上げれば社会に変化が起こせる。暗いニュースの中にも希望が見いだせます。みんながありのままに生きられる社会へ、さらに進める1年にしたい来年です。逆流や、声を封じる動きにも負けず前へ。


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