しんぶん赤旗

お問い合わせ

日本共産党

赤旗電子版の購読はこちら 赤旗電子版の購読はこちら
このエントリーをはてなブックマークに追加

2022年12月19日(月)

血液検査 今後も行政で

宜野湾市でPFAS講演会

写真

(写真)リモート講演で会場からの質問を受ける原田准教授=18日、沖縄県宜野湾市

 米空軍嘉手納基地(沖縄県嘉手納町など)周辺の河川などを水源とする水道水の供給地域などで住民の血中濃度調査が実施された結果、有害なPFAS(ピーファス)が高い濃度で検出されたことについて考える講演会が18日、沖縄県宜野湾市で開かれました。調査を実施した「有機フッ素化合物(PFAS)汚染から生命を守る市民連絡会」が主催し、185人が参加しました。

 調査は6~7月、宜野湾市や北谷(ちゃたん)町など6市町村7地域で実施。387人分の採血が分析された結果、環境省が2021年度に実施した際の全国平均よりもPFAS濃度の高い傾向がみられました。

 分析した京都大学の原田浩二准教授がリモートで講演し、結果の詳細を説明しました。健康を守る上での規制に関し、米国では従来の動物実験ではなく人での調査を評価し、水質中のPFAS濃度ゼロを目指す新基準が作られていると指摘。日本でも疫学研究を踏まえた水道水の基準作りが必要だと述べた上で、「今後も引き続き血中濃度調査は行われていくべきで、行政の手で行われなければならない」と強調しました。

 桜井国俊沖縄大学名誉教授が特別報告し、県企業局は安全な水道水の供給に最大限努力していることを紹介。PFAS問題に取り組む全国の運動と連携し、「安全な水を飲めるよう取り組んでいこう」と訴えました。


pageup