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2022年11月15日(火)

統一地方選 共産党議席の値打ち

広島 県議複数議席へ全力

「オール与党」弊害打破 県政に「福祉の心」を

 広島県の日本共産党は来年4月の県議選で、7期28年にわたって、県民の利益一筋にがんばってきた辻恒雄県議=福山市区(定数10)からバトンを引き継ぐ、河村ひろ子氏(福山市議)の議席確保と、40年ぶりの政令市・県都広島での議席獲得をめざす安佐南区(同5)の、ふじいとし子氏(広島市議)を擁立し、悲願の県議複数議席獲得へ全力をあげています。(広島県・宮中里佳)


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(写真)河村ひろ子予定候補 福山市区(定数10)

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(写真)ふじいとし子予定候補 広島市・安佐南区(同5)

「河井事件」解明へ徹底追及

 県議会は自民・公明など与党が圧倒的多数を占め、野党は共産党だけ。文字通り「日本共産党を除く」オール与党の議会です。成長が見込める企業や少数のエリート育成、もうかる農業などには予算をつぎ込む一方、県民全体を対象にした施策は乏しく、県民に冷たい県政となっています。一部に奉仕する県政か、県民のいのち、暮らし最優先の県政かが、大きく問われています。

 オール与党県政の弊害が顕著に表れたのが、2019年参院選広島選挙区を巡る「河井大規模買収事件」です。金銭を受け取った県議13人は全員、自民党会派に属していました。辻県議は、自民党本部から河井夫妻へ提供された1億5千万円などの真相解明を求める住民とともに県庁前で訴えたり、13人の県議の辞職勧告を県議会で行うよう、たった1人で提起しました。この提起は「オール与党」議会のため、握りつぶされましたが、その後、13人のうち10人が起訴、8人は辞職に追い込まれることになりました。

福祉置き去り

 地方自治体第一の仕事の福祉は、全国最低クラスです。子どもの医療費助成は「予算がない」と18年間もの間、入通院とも就学前に据え置いたまま。国保への独自助成は一貫して拒否。保育料の助成ゼロも、中国地方では広島県だけです。無医地区は59地域に及び、北海道に次いで2番目の多さです。財政力は全国14番目ですから、お金がないのではなく、「福祉の心」がないのです。

 教育はエリート育成が中心で圧倒的多数の子どもが犠牲にされています。69億円をかけて建設した中高一貫校の広島叡智学園は全国から生徒を募集し、海外から留学生を受け入れる超エリート育成校。一方で、35人学級は全国最低の小学3年までで、辻県議の少人数学級の実施を求める質問にも教育長は「予算がない」と繰り返すのみです。県立高校の統廃合では、20年間で18校を閉校(予定含む)と乱暴に進め、県立高校生が使うタブレットは24府県が公費で負担しているのに、広島は全額保護者負担です。

 地域経済の主役である中小企業、農業の支援は貧弱です。県内企業の99%を占める中小企業の予算は、予算全体の7・6%に過ぎず、そのうちの大半は預託金です。しかも、支援は成長が見込める分野、企業が中心。農業も一部の特産品や輸出農産品の支援が中心で、中山間地の振興と合わせて家族農業をどう発展させるかという視点がありません。

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(写真)上京し、政府交渉する(左から)河村、ふじい、仁比聡平参院議員、大平喜信元衆院議員=11日、東京

予算ムダ遣い

 大型開発のムダ遣いが目に余ります。広島駅から広島空港まで3分短縮のための高速5号線(県と広島市が出資する広島高速道路公社の事業)に1471億円を支出。その一部の二葉山トンネル工事は、トンネルを掘るマシンの破損が相次ぎ、工事が度々中断、工事費は当初の80億円から4・1倍の331億円に増額しました。県民の生活や教育を守る予算は削る一方で、ゼネコン言いなりの二葉山トンネルは全くのムダ遣いです。日本共産党は計画当初から中止を求め、県議会、広島市議会で追及しています。

 辻県議は、唯一の野党議員として県政、議会をチェックし、県議会に寄せられる請願の8割の紹介議員になり、県民と県政を結ぶ懸け橋の役割を担ってきました。コロナ問題では、医療関係者や労働組合、民主団体などと懇談や聞き取りを重ね、県への申し入れを11回行い、生活福祉保健委員会で繰り返し、コロナ対策の拡充を要求。論戦とも相まって、県ではPCR検査を無料で行うなど、全国でも先進的な取り組みを実現しています。18年の西日本豪雨災害では、国市町の議員と連携して、多くの被災者が困っていた宅地内に流入した土砂の公費による撤去を実現させました。最近、新たに持ち上がった県教育長の「官製談合疑惑」では、辻県議が文教委員会で追及したことを週刊誌が報道。この問題を受けて発足した市民団体とも一緒に、知事、教育長へ「全容解明を求める要請書」を提出し、報告集会を開くなどの運動が起こっています。

2議席の力で

 河村氏は、福山市議を3期務め、現在、党市議団長。反戦平和と福祉の充実が政治家を志した原点です。2人の子育ての経験を生かし、少人数学級の実現と子どもの医療費助成の拡充に意欲を燃やしています。

 ふじい氏は、4期務めた広島市議会で、福祉や教育、環境問題など多くの実績をあげてきました。核兵器禁止条約が発効して初めての県議選。世界で最初の被爆地ヒロシマで、綱領で核兵器廃絶を明記し、核兵器禁止条約の採択に力を発揮した日本共産党の県議が広島市に、なんとしても必要だと強く決意しています。

 河村、ふじい両氏は、2議席の力で、県政に福祉の心を取り戻す政治にするため、全力で頑張っています。


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