2022年11月7日(月)
大軍拡「検討を加速」
海自国際観艦式 岸田首相が訓示
|
岸田文雄首相は6日、神奈川県沖の相模湾で行われた海上自衛隊の「国際観艦式」で訓示し、年末の安保関連3文書改定に向け「防衛力を5年以内に抜本的に強化する。あらゆる選択肢を排除せず、検討を加速する」と述べ、憲法違反の「反撃能力」(敵基地攻撃能力)を含む大軍拡を改めて表明しました。
岸田首相は、空母化への改修が進む護衛艦「いずも」に乗艦し、約3時間半かけ視察や訓示をしました。「いずも」での観艦式の実施は初めて。空母化に伴って配備される予定の米軍ステルス戦闘機F35Bが初参加するなど、空母化に向けた姿勢をアピールしました。
岸田首相は訓示で、海上自衛隊の能力強化について「艦艇の造成、ミサイル対処能力の強化、隊員の処遇改善を含め、海上防衛力の強化は待ったなしだ」と強調。北朝鮮の相次ぐミサイル発射を非難し、「核・ミサイル開発は断じて容認できない」と述べました。
また式典に参加した各国海軍関係者に対し、「『自由で開かれたインド太平洋』の実現のため協力関係を深めたい」と呼びかけました。
式典には米韓、オーストラリアやインドなど12カ国から計18隻の艦艇が参加。空自V22オスプレイも参加しました。式の途中に、米海軍横須賀基地(神奈川県)の米原子力空母ロナルド・レーガンが姿を見せました。
国際観艦式は20年ぶりで2回目の開催。観艦式(観閲式)は陸海空各自衛隊が毎年持ち回りで開催し、今年は自衛隊創設70年を節目に国際観艦式として規模を拡大しました。